東王の日記

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五等分の花嫁の感想考察日記!

五等分の花嫁:103話感想 父と娘の想いとは

 103話、読了しました。ここ二週間は物語の核心となる話題をずっと提供し続けて最後の最後に大立ち回りをした一花の話が中心となりましたが、三日目の様子は描写されませんでした。そして今回は学園祭的には初日の華となった二乃が主要視点者となる話が始まりました。

 

 学園祭の本祭が始まる前に二乃とマルオが関わるストーリーが二つほど(93話『ツンデレツン』、97話『変わり始める日常』)描かれています。今回から始まる『最後の祭り編』の二乃パートはそれらの回をもとに話が進められていましたので、二乃とマルオのすれ違いの多かった関係性に『決着』が付くのではないか。そんな予感がしております。

 

 そして徐々に明らかになっていく大人達の様々な側面。真実のベールが段々とはがされていくようなこの感覚は、もうすぐ五等分の花嫁という作品が終わってしまうんだろうなあ……と、そんな印象が見受けられました。

 

 もちろんそういった事情を考えるのは大事ですが、この作品の根本はラブコメですからね。今回から始まる二乃と風太郎の織り成す恋の物語を、しかとこの目に焼き付けようではありませんか!

 

 と言った至極適当な前置きをしつつ感想考察を始めます。

 

最終日の二乃

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教室の教壇にて思いを馳せる二乃

 扉絵は一花の時と同じでした。学園祭終了のアナウンスが聞こえる教室で、黒板の前に立って中央を向いています。そしてやはり一花と同様、どこかアンニュイな表情を浮かべていますね。その瞳には一体何が映っているのでしょうか……。

 

 黒板に『パンケ』『たこ焼』の文字があることから、今いるのが自分のクラスである3年1組の教室だという事がわかります。一花がどこかの教室のベランダにいるのは間違いないでしょうが、やはり3年1組のベランダでしょうか?

 

 であるならば残りの三玖・四葉・五月も同じ教室内にいる事が推測できるのですが、実際はどうなんでしょうね。そもそもその内の誰か一人は二日目の学園祭で倒れて病院にいるので、三日目に退院してこの教室まで来れるのかどうか、という疑問もあります。

 

 ちなみに余談ですが、四葉は教室の後ろ側で立っていて、五月は自分の席に座っている、そして三玖は三玖で他姉妹よりも返事を聞く心構えはできているので人事を尽くして天命を待つような表情をしてるのかなと個人的に予想してます。どうでもいいか。

 

 さらに余談なのですが、この黒板の「〇ERY THANK Y」の文字が書かれてるじゃないですか。あれっておそらく「VERY THANK YOU!」って書こうとしているんでしょうけど、それって文法上正しいんですかね?「Thank you very much!」はよく耳にするじゃないですか。でもこれ逆やん?そこんとこどうなんでしょう。ふと気になりました。英語に詳しい方がいたら是非とも教えを請いたいものです。

 

初日の二乃

 二乃は初日のオープニングアクトでまさかのダンスを披露していました。しかもセンターポジションのおまけつきです。

 

 何故二乃がそんな事をしているのかが謎でしたが、ようやく今回でその理由が明かされましたね。一つ目は風太郎にきらびやかで華やかなステージ衣装を見てほしかったからでした。

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特別な自分を見せたい

 ステージ衣装は普段の服と違う、ある種『特別』な衣装と言っても過言ではありません。それを着る以上は『大好きな人に見られたい』という心理も大きく働くのでしょう。多少の恥じらいを持ちつつも風太郎に『特別な自分を見てほしい』と伝える二乃のこの表情は何と言っても『恋する女の子』そのものですよね。

 

 そして理由の二つ目が四葉の仕事量を分散させるためでした。引き受けた理由としては一番その度合いが大きいでしょうね。誰が見ても『働きすぎ』という感想が出てくるくらい四葉はたくさんの仕事を引き受けている様子でしたし、それを見かねた二乃が助け舟を出した結果、センターで踊る事になったと。

 

 なんかいいですね、ここ。二乃って結構立派なモノ……じゃなかった、精神を持っているなと思わせるものがあるんですけど、この時の二乃って姉妹のために躊躇なく行動を起こしつつ自分のために行動しているんですよね。前述した風太郎に衣装を見てもらうのも、そしてこれから述べるマルオの事についてもそうでした。

 

 他人のために働きすぎて自分を顧みない四葉に対して「自分の事もちゃんと考えなさいね」と諭す二乃の姿はやっぱり『面倒見のいいお姉さん』って感じがします。

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自分の事も考えなさいね

 最後、三つ目の理由はステージの上から客席を見渡してマルオを探すためでした。マルオに学園祭に来てほしくて招待状を送ったものの、本当に来てくれるのだろうか?そんなちょっとした期待と不安を胸に、二乃は舞台の上から客席を隅々まで見渡していた事でしょう。

 

 パンケーキの味を披露したくなったのか、はたまた自分たちが過ごしている楽しい学園祭の空気を肌で感じてほしいのかは分かりません。しかし義理とは言えここまで育ててくれた恩義ある父親の姿をふと気になって探してしまう二乃はどこまで行っても『家族愛を求める子供』の構図に当てはまりますよね。中野家の家庭事情は特殊過ぎるもの。家族愛を求める姉妹がいてもおかしくないことです。

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マルオは見に来てくれるのか

 風太郎の告白後、二乃と風太郎は二人でマルオを探しに屋台へパンケーキの屋台へ向かいますが、肝心のマルオの姿はどこにもありませんでした。「元から期待なんてしてない」と二乃は言うのですが、風太郎は二乃の父親に来てほしいと願う気持ちを読み取り、「勇気出して招待状送ったんだろ、納得できるのかよ」と強く励まします。

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勇気出して送ったんだろ

 いやはや、何度見返してもここの風太郎はすごいと思わざるを得ません。ツンデレツン』でも『変わり始める日常』でも風太郎とマルオは直接会話をしたわけでもなければ、二乃が自分の父親に対する気持ちを風太郎に吐露した事実も全くありません。なのに風太郎は二乃が父親に家族愛を求めている事を察知できたんだから、まー「心の機微を読むのが上手いなあ……」と思わず感心してしまいました。

 

 

 ……などと考える一方で、実はある程度の事情を知っている四葉が密かに風太郎にメールで伝えたのではないか?という考えも僅かながらにあるんですよね。風太郎が携帯電話を操作せず、ただ画面をじっと見ているようにも受け取れます。そもそもマルオに招待状を送った件については四葉が最初に事情を説明していましたし。

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四葉から聞いてます

 にも関わらず風太郎は「お前だって」と二乃に限定した言い方をしているところに若干の引っ掛かりを感じるのもまた事実です。告白前に四葉から話を聞いている以上「お前だって」という言い方になるのが自然かと思われますので。

 

 まあそれについても風太郎の告白後に四葉がこっそり風太郎にメールを送れる心理状態にあるのか?』という疑問もありますので、結局どっちの線が濃厚かは現状では結論が下せませんね。個人的には風太郎が独力で二乃の気持ちを悟った方がロマンがあるのでそちらを推していきたい所です。

 

明かされる二人の父親

 パンケーキの屋台にはマルオは来ていませんでしたが、代わりに(と言うのもアレですが)勇也とらいはがやってきました。数時間前にパンケーキを食べてたらいはが、今度は綿あめを食べてます。いいですね、お祭りに綿あめは欠かせませんよねやっぱり。

 

 さてここではマルオと勇也の過去が少しだけ明かされるのですが、なんと二人は同じ学校の同級生だった事がわかりました!

 

 大体予想してたけどな!

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相性の悪そうな二人だが

 どこからどう見たって相性の悪そうな二人です。なのに何故二人は今も友好関係(マルオにはその気は一切なさそうですが)を築けているのか、そして家庭教師の仕事を持ち掛け、了承したのか。

 

 勇也が少し口を滑らせてしまいましたが、そこにはどうやら零奈の存在が大きく関わっているようです。

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零奈が二人を繋げたっぽい

 余談なのですが、最初はマルオも不良仲間かと思っていました。

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上中下トリオ

 坊主頭の奴こそがマルオで、『勇也や下田さんとも不良仲間だったから今でも友好な関係を築けているのかな?』と予想していたのですが違いましたね。いや実はこいつがやっぱりマルオでめっちゃ頭がいいし何故か生徒会長もやってるけど勇也・下田さんと不良仲間であり零奈に鉄拳制裁を食らった後で髪の毛を生やした説とか言うのも無きにしも非ずなのでどうとも言えませんが。

 

 マルオと勇也&下田さんの不良組が繋がるキッカケになるとしたら零奈のファンクラブですかね?マルオがどういう経緯で零奈に惚れたのかが全く分かりませんが、それも今後描写されていくのでしょうか。

 

 

 マルオが来ないことに二乃以上に腹を立ててる様子の風太郎ですが、勇也の言葉を一旦信じて二乃と共に待つことを決めました。二乃が父親に会えないのを内心では気にしている事、そしてその一方でマルオが娘達の事を心配している事を知っている風太郎としては双方すれ違っている状態になっているのが我慢ならないんだろうなあ……。

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文句言いに行ってやる

 一方で、話の中心になっているマルオはテレビの大画面に映っている三玖を一瞥した後、どこかからかかってきた電話に折り返します。電話先とマルオの話し方からして職場の人間からの電話でしょうね。そこでどのような会話があったのかはわかりませんが、マルオは「構わないよ、すぐ行こう」と言って学園祭を後にしました。

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折り返しの電話

 一体どんな内容の電話だったのかが気になるところです。電話先の会話だけで解決できるなら病院に戻る必要がないのですが、「すぐ行こう」という事はそれだけ急な要件ができたという事になるわけで……。自分は医療関係の知識は疎いので『急患が運び込まれたけど医師の数が少ないので対応に追われている』くらいしか想像ができていませんが、他には何かあるのかな?

 

 あとは嫌な想像になりますが、いわゆる『モンスター』な来客があって「医院長を出せ!」としつこく言ってきたとかでしょうか。営業妨害で警察に差し出せばいい話ですが、一応マルオに連絡を入れて判断を仰ごう……みたいな。

 

二日目の日程が終わって

 学園祭二日目も終わりのアナウンスが響き渡りました。屋台で完売しきれなかった分であろうパンケーキの生地を焼いている二乃の元に、マルオを待ちきれず痺れを切らした風太郎がバイクに乗って駆け付けてきました。

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付いてこい

 どうやら次回は風太郎がマルオに正面から意見をぶつけていく展開がみられるようです。『7つのさよなら』で一度マルオにガツンと言ってやった風太郎ですが、当時は『顔を知らない』『雇用関係が消失している』『電話でのやり取り』だったのですが、今度はその全てが正反対です。勇也も(どの立場から言っているんだ……)と内心思っていましたが、果たして風太郎はどのような話をマルオにするのか?そしてマルオはそれにどう答えるのか?次週が楽しみですね。

 

 

 以上103話の感想になります。あとは気になることについて少し書いていこうかと。

 

気になること

①初日15時集合までの流れ

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3人は一緒に教室に来た

 今回の話で全員が教室に集まるまでの過程がある程度判明してきましたね。二乃・四葉風太郎の3人は一緒に教室に入ったことが分かりました。

 

 初日の風太郎は学級長としてたくさんの仕事をこなしてきましたが、集合時間残り五分のところで体力に限界が来ていました。もしかしたら倒れそうになっている風太郎を四葉が発見してそのまま二乃のいる教室に向かったのかもしれませんね。『二乃がどこで何しているのかをどのように知ったのか?』はこの段階だと分かりませんが、まあ二乃の友達から聞いたのでしょう。

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四葉がこの時手助けに参上したのかも

 それから五月も教室で「私たちだって時間を過ぎていましたが……」と言っているので、五月も途中で三人と合流してから教室に入ったのかな?『先に教室に到着していたけど何らかの理由で15時には間に合っていなかったパターン』もありますので確定とまでは言えませんけれども。

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五月も後で合流した?

 

②勇也が初日に来た理由は?

 初日は学園祭に来ない事を風太郎に話していたそうですが、勇也は急に行くと言い出したそうです。何故でしょう?

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なぜ初日に来たのか?

 これが現実なら『初日に予定していた事がそのまま二日目にずれた』『初日にやるべきことを片付けて時間ができた』という感じの理由付けができるでしょうが、まあおそらくそんな単純な理由ではないんでしょうね。なんとなく初日に来たのではなく『初日に来ざるを得なかった』と推測しています。

 

 この時マルオを見てないかどうか二乃に訪ねていましたので、マルオの捜索が主な目的でしょうか?それから98話で五月を心配していたことと、マルオに「同窓会しようぜ」と言っている辺り五つ子の実父を警戒している節も見られます。

 

 ところで何かしら特定の情報を掴んでいる事の多い勇也ですが、その職業はなんぞやといつも思わされますね。風太郎が最後の試験で満点を取れなかった事も密かに知っていましたし、実は探偵とかの職業に就いていたのでしょうか?カメラも探偵であれば商売道具になりますからねえ。実際のところどうなのか気になります。

 

③めっちゃ気になります

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ニワトリ?大根?

 なんだコイツ!?

 99話を読み返すと、パンケーキ屋のすぐ隣に『たま〇〇』みたいな屋台があるのが分かります。おそらく『タマゴ』を使った何かの出し物で、この謎の生命体はニワトリなんだろうなと推測することができます。できますが、99話の全体絵を見るとコイツの足の形がどう見てもニワトリではなく大根にしか見えません。いやほんとマジでなんだコイツ!?

 

④『火』がもたらすもの

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完全に一致

 今回マルオが立ち去るコマが100話の最後に出てきたコマと完全に一致していました。それから唇のコマは存在していませんでしたが、一花回で2週に渡ってキスの話をやっています。となると、残りの三玖・四葉・五月は他の3つのコマでそれぞれ発生しうるものだと推測できるのですが……。

 

 とりあえずね、『演劇部のキャスト変更のコマ』は四葉に関連した話でいいと思うんですよ。それから『誰かの背後に迫る人物のコマ』が『マルオに近づく実父』の構図で五月に関連した話になるのも分かります。そうなると残りの『メラメラと何かが燃えているコマ』が消去法で三玖回に該当することになるのですが……。

 

 これがどうにも腑に落ちない。色々な可能性が考えられるのですが、漫画メタを含めた色々な否定材料があるのでどうにも個人的に落ち着かないんですよね。

 

④-A 屋台でボヤ騒ぎ説

 そもそもあの火事は何なのか?という話から始めますが、色々な考察を見ている限り『屋台でボヤ騒ぎ』という説が一番多いようです。僕自身も一応はこれが一番有力だろうなと思っています。

 

 学園祭初日に四葉がたこ焼きチームの安全点検に来た時に「紙片は危ないので片付けておいてください」と言っているので、これが伏線になっているのが大きいでしょう。事実、紙片っぽいものが燃え散っている様子が確認できています。

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これが伏線なのかも

 また、二乃と一花が病院で「皆の様子は?」「一旦落ち着いたところよ」という会話をしていますが、この「皆」の正体が前回で予想した『取り乱した妹』ではなく『ボヤ騒ぎ中の旭高校(あるいは3年1組)』という見方も一応できます。

 

 一応と言ったのは、『皆=倒れた妹以外の二人』だと認識している一花との会話が嚙み合っておらずアンジャッシュ状態になっているのが理由なのですが、それはこの際放っておきましょう。

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一旦落ち着いたのはボヤ騒ぎ?

 それからもう少し前の回、三玖と風太郎が水族館デートをしている最中の事です。クラスに顔を出せそうにない風太郎が三玖に何かを任せていました。

 

 何を任せたのかは現状判明していませんが、もしかしたら風太郎は『たこ焼きとパンケーキを作るメンバーを男女で分けず、男女混合にする』というのを提案していたのかもしれません。今週のラストで二乃がパンケーキを焼いていた事と男子が数人作業に参加していた事が主な根拠です。

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男子もいますね

 それから三玖は学園祭初日で松井さん達1組の女子達に何かを言おうとしていました。男女混合で屋台を営業しようと言おうとしたけど結局言えなかったのでしょうか?「男子には負けたくないよね」という言葉に反応しているように見えるので、やっぱりそういう事なのかなあ、

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男女で出し物を作るように提案した?

 などなど、以上の事から男女混合チームを呼びかけた三玖がたこ焼きチームで仕事をする事になり、そこでボヤ騒ぎが起こってしまった可能性があるのかなと個人的には予想しています。

 

 現状の描写だけで起こり得るを考えるとしたら間違いなくこれでしょう。しかし前回の記事でも言った事ですが、もう三玖は五等分の花嫁という作品においてトラブルの中心になるキャラクターではないと思ってるんですよね。スクランブルエッグとシスターズウォーで二度もトラブルの中心となっているので、これ以上は……という思いが個人的にあります。

 

 いくつものトラブルを経験していくつもの壁を乗り越えてきた三玖なので、これから三玖を中心に描写するなら風太郎の傍に寄り添い、風太郎の心を解きほぐしていくような方向性にシフトチェンジすると思っています。かなり漫画メタな予想の仕方なんですけどね。

 

④-B 上杉母焼死説

 続いて考えたのがこれです。説の名前からしてなんじゃそりゃってなるんですけど、まあ落ち着いて聞いてください。

 

 上杉家の場所を知っているのは五月だけであるように、上杉母の事について知っているのは三玖だけとなっています。そして、今回の話でケーキ屋の店長とパン屋の店長も学園祭二日目に顔を出していた事が分かりました。

 

 で、修学旅行の時からずっと考えていた事だし何度もブログの方で書いているのですが、上杉母とパン屋さんに繋がりがあるのではないか?と予想しているんですよね。『上杉母⇒パン屋⇒三玖』と上杉母のパンの味が次の世代、さらに次の世代へと伝わってくれていればそれはロマンだよなあって。

 今回の最後で風太郎は店長ズからバイクをパクって借りて二乃の元に来たのでしょうが、もしかしたらその前のタイミングで三玖・風太郎・店長ズの4人で上杉母の話をする展開があるのかもしれません(ケーキ屋の店長が上杉母の存在を知っているかと言われれば微妙な線ですが)。

 

 その最中に上杉母の死因が焼死だと判明するのではないか、そして当時の悲惨な光景こそがあの『メラメラと何かが燃えているコマ』の正体なのではないか……というのがこの説です。

 

 割と突飛な発想なのは承知ですが、もう一つ思い当たる根拠があります。それは風太郎が思い出話の中で

六歳の頃、死ぬまでパンを毎日

 と語っていた事でした。正直「死ぬまで毎日」というのは風太郎の『誇張表現』なのかなと思っていましたが、もしも死因が病死でなく焼死である場合であれば、らいはの出産時期を除いて文字通り毎日パンを焼くことができます。

 

 それから、二乃と同様にマルオが来ると信じて待つと決めた風太郎が「待ってらんねー」と突然言い出したのも気にかかる部分ではありました。『三日目も信じて待つ』という選択肢を取らずにこちらから文句を言いに行くように決断した理由は、やはりその直前まで親の話をしていたからなのではないか?と推測しました。

 

 以上が上杉母焼死説の内容なんですが、こちらも例によって否定材料があってしまうんですよね。ざっくり箇条書きで済ませてしまいますが、

・これまで風太郎に『火に関するトラウマ』の描写が一切ない

らいはの体が弱いことから、病死の可能性は残っている

・他の4つのコマの時間軸は全て『現在』である

 という感じですのでこちらもこちらで微妙かもしれません。正直深読みしすぎている感はあるので、素直に『屋台でボヤ騒ぎ説』を取った方がいいのかもしれない。

 

 何かが燃えているコマに関してはこんなもんですね。これを読んだ皆さんがどう思うのかが気になる所ですがいかがだったでしょうか?

 

まとめ

 「5人が好きだ」「竹林襲来」「誰も選ばない」「一花のキス」と連続して波乱の展開が続いてきた学園祭編ですが、今回はそれらの話と比べてやや落ち着いた印象がありました。

 

 次に待っているのはマルオとの直接対決ですが、ある意味似た者同士で『遠慮』という言葉が脳内から消えているであろう二人がどのようなバトルを繰り広げるのかが楽しみです。その一方で二乃は残ったパンケーキを届けるのか?そしてマルオと和解できるのか?と言った部分にも注目ですね。

 

 そして当然の事ですが、「一花のキス」に引けを取らないレベルで二乃と風太郎の恋物語が展開される事を強く願わずにはいられません。

 

 そんな期待をあっちこっちにばらまきつつ、今回はこれで終わろうと思います。

 

 ご拝読ありがとうございました。

*本記事で掲載している画像は©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」より引用しています。