東王の日記

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五等分の花嫁の感想考察日記!

五等分の花嫁:112話感想 皆がいるから頑張れる!五人の絆は永遠に……

 事の始まりは96話。学園祭を中心とした短いようでもの凄く長かった物語も、気付けばフィナーレ直前です。全11回にも及ぶ『最後の祭り編』の個別シナリオが前回で終了となり、新たに『五つ子の場合』が副題としてあてられました。今回の内容はそのサブタイトルに違わず、後夜祭を一緒に過ごす五つ子達の様子にフォーカスがあたるものとなりました。

 

 既に当たり前になっている『五つ子』という非常に特殊な環境を改めて見直した時、一体彼女達はどのような事を思ったのか。そういった部分をじっくり見ていきながら、今回も感想を書いていきましょう。

 

後夜祭を回る五つ子達

 なぜか後夜祭の色々な場所を回る五つ子達。その最中に、これまでの個別シナリオで起こった事の『その後』が描かれました。

 

 一花はショー君の件でお姉さんからお礼の引換券をもらい、また、女優としての活躍を応援している事も伝えられます。

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女優としてのやりがい

 仕事一本に集中し、ただ与えられた役割を演じきる事だけが女優の全てではなかった。自身が関わった人からの応援を聞く事で、一花は『女優をやってきた良かった』という"やりがい"を見出す事ができました。傍から見たら些細な一件だったのかもしれないけれど、これを境に一花の今後の女優業にもますます磨きがかかる事だと思われます。

 

 

 二乃は皆から怖い父親・マルオに立ち向っていった事を称賛されました。

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家族を再構成させた二乃

 おそらくまだ全員に病院であった事を話していない……というよりも『百聞は一見に如かず』の要領で、近々マルオから娘達に話をする時が来るのを待つ事に決めたのでしょう。

 『中野家の新しいスタートが切れた』と前回の感想で言ったのですが、よくよく考えたら現段階では『中野家の新しいスタートが切れる状態になった』というのが正しくて、実際にはまだ切れていないんですよね、スタート。

 

 マルオが五つ子に対して、また、五つ子が父親に対して今までに積み重ねてきた家族としての思いをぶつけ、今度こそ『中野家の新しいスタートが切れる』その日がいつかやって来る事でしょう。

 

 

 三玖と四葉はパンケーキ屋が最優秀店舗に選ばれ、演劇部の公演が表彰された事を互いに称賛し合いました。

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最優秀店舗

 誰よりも後ろ向きで暗くて卑屈でネガティブだった三玖がクラスメイトを仲直りさせるために勇気を出して本音をぶつけ、文字通り不可能を可能に変えた事。そして風太郎と出会うまでの5年間に意味がないとずっと後悔し続けた四葉が過去を振り切り、前を向いて歩き始めるようになれた事。

 

 そんな二人は『やるべき事をやり抜けば、どんな結果が出てこようと後悔はない』という事を実感します。

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やるべき事をやり抜く事

 今までの自分では決してできなかった二人の新しい生き方。もしかしたら時には足がすくんで次の一歩を踏み出せなくなる時があるのかもしれないけど、その踏み出せなかった一歩先の世界を見つけ出した事に大きな意義があると信じたいですね。

 

 

 最後に五月。96話『進み続ける日常』の記事にて、

食べ物と言ったら五月、五月と言ったら食べ物といった具合で『五月と食べ物は簡単に切り離すことのできない関係』にあります。

 ……と言った通りの事がそのまんま出てきてしまいました(笑)

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100%の開き直り

 実に五月らしいですよね。でも、これこそが母親・零奈でも他の誰でもなく、中野五月が中野五月である事を証明しています。

 

 恥ずかしながらも敬語を解除して姉4人に「ありがとね!」と言うのも、ポップコーンの味一つで大げさに悩むのも、まさに五月だけにしか起こりえない現象です。

 

 何にも捕らわれず常に『個』を持ち続ける五月の吹っ切れようは見ていて爽快モノでした。これからもその姿勢を迷わず貫いてほしいものですね。

 

五つ子でよかった

 そんな感じで、同じ場所を一緒に回っているにも関わらずやっている事や考えている事が実にバラバラだった五つ子達。それでも一花が、二乃が、三玖が、四葉が、五月がそれぞれの思いを抱えて自分達が五つ子で良かったと振り返ります。

 

 

 自分と同じ顔を持つ子が頑張っている。たったそれだけの事なのに、不思議と自分も頑張れるんだと思えてくる。そして自分が何かに一生懸命になれば、それがおのずと他の誰かを奮起させる切欠に繋がっていく。

 

 時にはもしかしたら自分の身に何か辛い出来事が降りかかってくる事があるかもしれない。でも、そんな時でも気付いたらすぐ傍で一緒に悲しんでくれる存在がいる。足を一歩踏み出す勇気を持たせてくれる存在がいる。

 

 

 今後何があろうとも、『自分達は五つ子』という事実は一生変わりません。しかし、その事実を一緒に受け止め、悩んで、立ち向かって、喜びを分かち合える仲間が自分の一番近い場所に4人もいてくれるんです。

 

 だからこそ五月が言うように、五つ子が五つ子でいるのはとても幸せな事であり、「五つ子でよかった」と心から思えてくるのでしょう。

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風太郎の答えは

 性格や得意な教科、そして単行本のキャラクター紹介にて「これでもか」という程バラバラな趣味嗜好を持つ五つ子がこれから自分のパートナーとして選んだのが上杉風太郎というただ一人の人間でした。皆が風太郎と姉妹達への思いを胸に秘め、それぞれの場所へと向かっていきます。

 

 初日に風太郎自ら五人を好きだと言って最終日に答えを出すのを堂々と宣言した以上、もはや彼に好意を直接伝えていない四葉や好意すら見せようとしない五月が例外になってしまうような事はないでしょう。一花・二乃・三玖・四葉が自分が選ばれない覚悟を持ち、五月は風太郎から選ばれる覚悟を持った、という見方でいいのでしょうか?

 

 

 さて、極論を言ってしまえばここで考えるべきなのはたった2つ、

風太郎は誰を選ぶのか?

風太郎は全員の所に行くのか?

  といった所でしょうか。『五つ子はそれぞれどこで待っているのか?』とか『個別シナリオの扉絵の意味は?』などといった疑問も当然ありますが、それはあくまでも途中経過。四葉一人だけが外に出ている事から「これから風太郎が外まで追いかけて四葉に告白をするパターン」も考えられますが、そこは最終的に「風太郎が誰を選ぶのか?」の答えに繋がる事になりますので、まあそこまで深く考えなくていいかなあ……。

 

 それから、ここまでの話の流れで風太郎が誰も選ばない/全員を選ぶ」という選択を取る事は風太郎の心理状態から見ても、漫画の構成上というメタ的な面から見ても100%あり得ないと言い切ってもいいはず。

 

 で、自分の考えはというと、まず風太郎は全員の所に回るのではないか?」と推測しています。

  もはや風太郎と五つ子は「振って振られてはいおしまい」という関係ではいられなくなっています。中には風太郎に告白をした子だっているわけですし、そういう意味では少なくとも一花・二乃・三玖の所には回って断る/受け入れる返事を為すべきじゃないか?と思っています。

 

 それが次の回で描写されるかどうかは分かりませんが、風太郎の行動を考えるならやはり一人一人の元に行って付き合えない事を告げて最後に心に決めた子のもとへ行くのかなと。

 

 

 で、肝心の『誰が選ばれるのか?』についてなのですが、ぶっちゃけて言ってしまえば「自分の中では四葉がかなり濃厚、それに二乃、さらにそこを三玖が追っている」という考えでいます。

 

 四葉はいわずもがな、未回収のフラグがあちらこちらに敷き詰められていますからね。ブランコで四葉の距離を超えるor届こうとする風太だとか、未だ最終的な解決を果たしていない京都の子の正体とか。そういった点を見れば、四葉が圧倒的に候補として見やすいのは事実です。

 

 しかし、風太郎に恋愛を最初に教えたであろう人物は二乃です。風太郎に一番最初に告白をしたり、バイト先でも自分がどれだけ風太郎が好きか見てほしいのを伝えたりした結果、風太郎の中にあった『恋愛は学業から最もかけ離れた愚かな行為』という意識を変える切欠にもなりました。

 

 そういった観点で見た場合は二乃が最も強いです。これまでに風太郎をドキドキさせた場面の数で言えば、一花と並んでツートップを走っていますからね。伏線などを考慮せず、これまでの風太郎の気持ちを推測するならばやっぱりこっちになるのかなと。もっとも、逆に四葉が選ばれた場合はこれから風太郎がドキドキしていく様子が描写されていくのかなと予想しているのもあるんですけどね。

 

 といった所でとりあえず二択までは自分の中でできあがっています。もちろん二択が外れる事も十分あり得る事ですが(笑) 二乃と四葉バチバチやりあってるなか三玖が掻っ攫っていく可能性だってありますからね。悩ましい、ああ悩ましい、悩ましい。

 

 個人的には今年の2月にこの漫画を読み始めて一番最初に花嫁予想をしたのが二乃だったので、二乃が選ばれてくれた方が嬉しいかなーという感じですね。四葉推しではあるんですけど、それはあくまでもキャラクターとして好きというやつですし。

 

 色々推測だったり願望だったりを言ってきましたが、後はとにかく『座して待つ』のみですね。といった所で、運命の扉がついに開かれるであろう113話を超絶楽しみにしつつ、今回の記事を終わらせたいと思います。

 

 ご拝読ありがとうございました。

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アイキャッチ用なのです

*本記事で掲載している画像は©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」より引用しています。