東王の日記

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五等分の花嫁の感想考察日記!

五等分の花嫁:95話『分枝の時②』感想 フータロー君の恩返し

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♪たーびだっつあーなたーにいーまおくーろーう♪

♪ガーラクッタ鳴ーらしーてバーイバイのマーチ♪

 

♪なーんねーんたーってーもどっこにっいてーもー♪

♪かーわしったこっとばーは消ーえーないー♪

 

♪アーナターはぼっくらーのホーコーリだーよー♪

♪しーんぱーいしーないーで行ってらっしゃーい!!

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 別に歌詞のイメージがそこまで合っているわけではありませんが、なんとなくB’zの『HOMETOWN BOY'S MARCH』の最後をつい口ずさみたくなる雰囲気だなあと思いました。

 

 さて、95話読了しました。この話は11巻最後の話(になると思う)なので大きめの爆弾が放り込まれて阿鼻叫喚の地獄絵図になるんじゃないかと思い、内心ヒヤヒヤしながらマガポケ0時待機をしていました。しかし蓋を開ければそんなことはなく、ハピエン厨な性分もあるでしょうがだいぶニッコリしていたんじゃないかと思います。

 

 もう何よりもね、一花の笑顔が本当に素敵!

 

 この一言に尽きます。四葉のあの『ニコーーッ!』とした笑顔(四葉推しの方なら分かってくれるであろうあの表情)もそれはそれでめちゃくちゃ可愛らしくて好きではありますが、一花のあのとても晴れやかで爽快な笑顔は群を抜いて素晴らしいなと思わざるを得ませんね!さすが女優。みんなに笑顔をお届けするお仕事とはよく言ったものです。それは女優じゃなくてアイドルか

 

 それになにより、この話のおかげで一花がこのタイミングで花嫁争奪戦から脱落!みたいな展開にならないようなので一安心できました。いつかは五つ子の内の誰かが選ばれることになるでしょうけど、その時まで誰もリタイアしてほしくないのが僕の願いでしたからね。本当に良かった。

 

 といったところで今回の話を見ていきましょうか!中盤なんかはこれまでにあった話から同じ言い回しをしているセリフや描写がたくさんありますからね、そういった視点で話を見ていくのも楽しい回でした。

 

 

 

CMの一花を見る五月と二乃

 物語が始まって早々、一花が出ているCMを見る五月と二乃。はしゃぐ五月冷めている二乃の対比が描写されていました。

 

 なんといいますか、思い返せば五月がこんなにはしゃいでる様子を見るのも滅多に見られないですよね。五月が食事関係以外(ここ大事)ですごく楽しそうにしているのがわかる場面と言えば、遊園地で一花をジェットコースターに何度も強制連行していたり、プールで一花をウォータースライダーにやっぱり何度も強制連行したりする場面が思い浮かびます。とりあえず一花に対しては姉妹の中でも最も懐いていると言っても過言ではないでしょう。これが長女と末っ子の微笑ましい関係性というものなのか……。

 

 ……と、それだけではありません。別の観点から話を見直していると、五月は人なら誰しもが持っている『二面性』というものに非常に強い関心があるのかもしれないことがなんとなく感じ取れるかもしれません。ほら、『友達の前にいる自分』と『家族の前にいる自分』は違う仮面をつけているってよく言われてるじゃないですか、あれのことです。五月の場合は『家庭』と『仕事』での二面性ってところに興味が惹かれているようです。

 

 57話『最後の試験が五月の場合』では家庭での零奈しか知らなかったため、学校での零奈がどんなのかを知りたがっていた様子が描かれていました。そして今度は一花です。二乃も言っている通り一花は毎日家で会っているのですが、仕事上での一花の顔についてはただ『女優を目指している』という事以外あまり知っていないから、たった15秒のCMと言えど『普段と違う身内の姿』を見るのがとても楽しいんでしょうな。

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見たい聞きたい知りたい!

 というのを考えていたところで、五月が食レポブロガーを密かにやっているのもそういう二面性を持つことに対する憧れとかそういう部分もあったのかなーなんてちらりと思いました。もう二乃と風太郎と四葉にバレてるけどね、なんなら四葉が皆に暴露してる可能性まであるわ

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 さてそんな五月と比較してやや冷めている二乃。一花のやっていることに対してくだらないと思ってるから冷めているというわけでは当然なく、一花が自分達から離れていってしまう事実をまだ受け入れられない状態なんですよね。

 

 手に持ったスマートフォンで『中野一花 CM』と指が動いてしまっているのも、五月の言う通り心の底では一花のことを応援しているからに他なりません。

 

バイトに励む風太郎と三玖

 前回「金がたりねぇ」と言った風太郎に三玖が紹介したバイトはやっぱり自身が務めているバイト先のパン屋さんでした。あらゆる食べ物屋でのバイトをしてきた風太郎でしたがパン屋は初めてという事で、パンの作り方を一から必死に三玖から教わってます。

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(フータロー、腰痛くないのかな?)

 最近の三玖は91話『偶然のない夏休み』でチラッと二乃と一緒に厨房に立ってたり、マンションに帰ってきた時もキッチンに行って何かを思い描いていた様子です。料理の学校に行きたいと決めている以上、おそらくパンだけでなく他の料理にも色々挑戦していることでしょう。いや、挑戦自体はずっと昔からやってきてたか。

 

 何はともあれ、風太郎と三玖の『生徒と教師』の立場が入れ替わっている途轍もなく珍しい場面ですので中々に新鮮な光景でした。パン屋の店長さんもこれには号泣ですね。

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この店はもうあなたたちのものよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

('ω')…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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('ω')店潰れっぞ

 

 

 

 

 そういえば前回で『三玖が風太郎に自分の夢を伝えるのではないか』とか『上杉母が実は店長さんにパンの作り方を教えてたらロマンチックだなあ』とか書きましたが、そのどちらも描写されませんでしたね。残念。ロマンの方はともかく、三玖の夢の事を話すのはいったんお預けでしょうかね。

 

風太郎との過去を覚えている一花と四葉

 前回の終わり際に風太郎の事を覚えているかどうかを四葉に尋ねた一花ですが、その真意は四葉に謝ること』でした。

 

 春休みの家族旅行で四葉は泣いている一花に対して「一花だけ我慢しないでしたいことしてほしい」と言いました。これは、当時の一花からしたら四葉『ただ単純に自分が泣いてたから慰めてくれていた』程度に思っていたってことなのかな。

 

 それが、四葉風太郎の事を覚えていたということであれば四葉風太郎の事で泣いてしまった自分を慰めてくれた』という事になります。風太郎への恋心を持っている事を知ってはいたけど、それでも姉として一線引いたままだった自分に立ち直ってもらいたかった』というのが四葉の気持ちなんですよね。それをようやく一花は理解します。

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 そんな気持ちを知って「ごめん」という言葉を四葉に投げかけたのも、これから姉妹で会える回数が大きく減ってしまうから。そんな事を言う一花に、またしても四葉の悪い癖が出てしまいました。

 

 一花がやめるなら私も 

 自分も一緒に学校を辞めようとするのです。

 

 四葉は自分を独りにさせないがために一緒に転校してくれた姉妹の事をとても大切に思っていますが、そのことが何故か災いとなってしまって『自分よりも幸せになるのが当然だ』という意識をずっと持ってしまっています。そのため今回も『姉妹の幸せを勝手に自分のものさしで測って数値化し、その数値が自分よりも低かったらそれより下になるように行動する』というやつがここでまた出てきてしまったんですね。

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 それをすぐさま止める一花。こういう四葉の言葉に驚かずに対処できるあたり、普段から四葉のこういう癖を何度も目にしてきたんでしょう。それゆえに、四葉に『本当にやりたいこと』を探すように言います。

 

 零奈の変装を直接依頼した五月もそうですが、普段から妹達をよく見ている一花も今の四葉が自身の未来や自身の幸せのために行動していないことを理解していて、なおかつ四葉だけが持っている過去からの想いというのを把握しています(と思う)。だから、これからは今までずっと溜め込んできたものを吐き出していってほしい。

 

 「探しな」という言葉に重点を置くのであれば、自分が女優という道を見つけたみたいに、いつしか四葉にも自分の夢を見つけて進んでいってほしいというところでしょう。

 

 さあ、そんな言葉を受けた四葉は果たして何を思うのか。次週以降の展開でそれはわかってくることでしょう。

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 五月のように「どうして風太郎君に言わないの?」とかではなく、そもそも四葉の根本的な問題に切り込んでいった一花の姿はどこまでいってもやっぱり五つ子のお姉さんって感じだなあ……としみじみ思いました。

 

一花の説得・リベンジ

 それから日が経って、風太郎は三玖を伴って一花の所属している芸能プロダクションを訪れます。すべては一花の退学を考え直させて共に卒業の道を歩むために。

 

 いきなりですごい余談ですが、織田社長の名前がやっと原作で出ましたね。アニメでは林間学校二日目、一花に休学or退学を促すメールの送り人として明記されていたので分かっていましたが、原作で名前が出るのはこれで初めてです。きっと織田信長から名前をとったんでしょうけど、この先豊臣さんとか徳川さんとか明智さんとか出るんかな。

 

 さて、一花の現状を聞いて退学の意思が覆らない事を確認した風太郎は「自分が一花に勉強を教える映画を撮るため、主演女優として一花を雇う」というトンデモないビジネスプランを提案しました。お金を必死に稼いできたのはそう言った理由のためだったんですね。

 

 そうまでして一花を卒業させたい理由は何か。それは『一花への感謝と恩返し』のためでした。

 

 7つのさよならの時に風太郎は自分の意思で家庭教師を一度辞め、その際にマルオからマンションへの出入りを一切禁じられてしまいました。だけどまだまだ風太郎に家庭教師を続けてもらいたい事を望んだ五人は家を出ることを決意します。それを提案したのが、姉妹の中で唯一仕事をしてそれなりに稼ぎのあった一花でした。

 

 そして家を手放す、池に落っこちた風太郎を見て全員で池に飛び込むなど、後先考えない五つ子の馬鹿げた行為を連続で見てついに吹っ切れた風太郎も「やりたいようにやらせてもらう」と姉妹に公言しました。

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やりたいようにやらせてもらえるのも一花のおかげ

 と言った感じで、 風太郎のやりたいこと』である家庭教師が今も続いているのは一花が仕事をしてくれていたためでした。そのための感謝の気持ちを今ここで返したかったということですね。

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恩返しがしたいんだって

 そこまでして風太郎が自分を卒業させたがったいることを知り、「そんなに勉強してまで学校に行く理由ってなんだろ?」と問いかけます。

 

 それに対して、これまでの風太郎からは出てこなかったであろう答えが返ってきます。しかもそれは1年前に一花自身が口に出していたもの。

そりゃ…青春をエンジョイ…言ってたろ…?

 

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 家族以外の人間関係を全て断ち切り、青春などという言葉とは無関係だったはずの風太郎が今やその青春に対して大きな価値観を見出しています。そしてその青春を一緒に謳歌したいと思っている相手は中野家の五つ子であり、一花ももちろん例外ではありません。

 

 高校3年になって8月も終わる頃という残り少ない期間ですが、その限られた時間の中でしかできないことをこれから五つ子としたい。それが風太郎のもう一つの本心でした。

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一緒に過ごしたい

 そんなこんなで雇われてくれと言って今まで貯めてきたお金を差し出す風太郎。しかし織田社長が中身をチェックすると、一芸能プロダクションの看板女優にまで上り詰めた一花を雇うという事はかなりの額が必要らしく、このままでは全然お金が足りないとのことです。

 

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金貸してくれ

 もともと一花の退学問題を解決しようとする所から始まったすっごい真面目なお話だったのに、ここにきてお金が足りず看板女優様から金を貸してもらおうとする風太郎。そんな無茶苦茶な展開を目の前にしたら、一花としてはもう大笑いするしかないでしょうね!

 

 そしてこの時の笑顔がいい。本当にいい。最高すぎる。一花の魅力の50%はこの笑顔で占められています。もはや一花の最大の武器と言っても過言ではありません。この笑顔を見るだけで仕事の疲れも現代社会へのストレスもどこかへ吹っ飛んでいきます。

 

 いつぶりですかね、一花がこんなに良い笑顔してるの……。多分スクランブルエッグのラストで三玖に「負けたくなくなっちゃった」って言った時以来ですよねきっと。修学旅行の問題が片付いた時は泣いてたり眠っていたりしてこういう笑顔はありませんでしたからね。

 

 さて風太郎の本音を聞き、ここぞという場面で締まらない風太郎の姿に大きく笑ってしまった一花はついに風太郎のビジネスプランに乗ることを決めました。いいですね、この「足りない分は出世払いで」という返し。かつて自分達が言われた言葉をそのまま風太郎に返すというのもなかなかに『してやったり感』がすごかったです。

 

一花の旅立ち

 物語は9月へと入って2学期が始まったのでしょう、皆が制服を着ている中、一花は長期ロケのために一人撮影地へと向かいます。三玖も四葉も五月も一花の旅立ちを笑顔で送り出しました。

 

 二乃も『いつまでも五人一緒でいたい』と願いつつも、それでも夢のために家を出ていく一花をずっとここに留めさせておくのは単なる我儘でしかないことを十分理解していたことでしょう。

 

 だから学校を辞めると一花に言われた時からおそらくずっと『一花を応援したい自分』『行かないでいてほしいと願う自分』の間で苦悩し続けていたんだと思います。そんな葛藤の末、二乃はついに一花の旅立ちを応援することができました。たとえ笑顔で送り出すことはできなくても、心の奥底から一花を応援したい気持ちはしっかりと一花に届いてることでしょう。

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ついに二乃も一花を見送ります。

 自分の決断に一番反対していた二乃も最後には自分を応援してくれました。それを知った一花の目に自分を応援してくれることへの嬉しさや五人の輪から一人抜けていってしまう淋しさが入り混じった涙が思わず出てしまいます。だけど、これは決して今生の別れではありません。いつか「ただいま!」と笑顔で帰ってくるために「行ってきます!」と言うんです。

 

 最後は一花が滞在してるホテルに風太郎が週に二回勉強を教えに来てる様子が最後に描写されていました。なんというかこの場面、風太郎は一花が無意識にやってる『押してダメなら引いてみろ』をモロに受けている感じがしますよね。「全部嘘だよ」と言って去っていく一花の事を思い出して「それって俺……」と思わず言ってしまった部分がほんとそれ。今のところ恋愛という観点において風太郎が今一番意識をしているのはもしかしたら一花の事なのかもしれませんね。

 

 

 と言ったところで今回の話は終わりです。正直に言って、一花に関してこういった展開をしてくれるのはすごい嬉しかったです。86話『シスターズウォー エキシビションマッチ』の感想記事でこんなことを書いてたんですよね。

 だから仮に一花が風太郎や姉妹の前から一旦姿を消すようなことを選択したとしても、僕達は一花のその覚悟を受け入れていかなければなりません。本当はそうなってほしくないのですが、もしもそういうことになったのなら、共に一花の新しい物語の始まりを祝福してあげましょう。 

 祝福するとは言ってもやっぱりしてほしくないなあ、どうするんだろうなあ……とずっと思っていたけど、姉妹だけでなく僕みたいな読者も一花の旅立ちをこうして心の底から祝福できる状態にしてくれたねぎ先生の構成力は素晴らしいの一言。

 

 他にも感想を二つあげられるんですが、まずは一つ。

 

 前回で珍しく僕がクソ真面目に考察した「実はらいは入院してる説」は、そんなことは一切なかったんやな……

 といったところですね。素直に悔しい(笑)。

 

 それからもう一つが『物語のテンポが速いなあ』と思って事ですね。『私と〇〇』編が始まった時は「いずれ零奈との別れの時がやってくることでしょう」みたいな事をどや顔で書いたと思ったら次の週で零奈さんお亡くなりになってしまうし、夏休みに入ったなと思ったら一気に零奈さんの命日も過ぎ去ってしまいました。そして一花の退学問題もどうなるんだろうと思ったら1話で解決したし、その間に夏休みも終わってしまったわけです。開はやっ!!!

 

 感想はこんなもん。

 

今週の過去とのリンク一覧

 冒頭にも言いましたが、今回は過去にあったセリフの言い回しが多く、描写もそれなりに多かった気がするので、折角だしわかる範囲でまとめてみようかなと思います。

①山でバーベキュー

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山だね

 90話『私と姉妹②』で「山だね」と三玖が言っていた場面がありました。海ではありませんがプールに行ったので、今度は山にバーベキューをしに行ったんでしょうね。三玖や五月の半ズボン姿が新鮮ですわ。まあスカートなんて履いていたらいつぞやの二乃みたいに小枝に引っかけて破れてしまう可能性もありますから当然ですね。とりあえず五月君は食べてばかりいないでもっと皆を手伝いたまえ。

 

②花火大会での食べ物

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アレ!

 8話『今日はお休み②』でそれぞれお祭りで買っておきたいと言った『アレ』を食べている様子が描かれていました。一花から四葉までが向かって右の方へと顔を向けていますが、きっと花火が打ちあがっているんでしょうね。そんなことに目もくれず一人だけ焼きそばを美味しそうに食べる五月の姿が相変わらずでたまらなく可愛いです(まあ焼きそばをよそ見して食べる方が難しいので当然っちゃ当然なんですけどね)。

 

 ところで一年前の花火大会が9月30日(日)だったので今年の花火大会は9月29日(日)開催になります。しかし四葉の日焼けがまだ残っているので、今回のこのお祭りは8月中に開催された別のお祭りだと考えていいんじゃないかと思われます。大本命の花火大会は残っていると考えてもいいかもしれませんね。おそらく尺の都合上やらないでしょうが。

 

③菊は元気?

 織田社長との挨拶に使われています。今後もあるのかな(笑)

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どうも

④出生払いで

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出世払いで

 本編の感想中にも述べた部分です。まさかあの風太郎のセリフが未来に使われるとは思ってなかっただけに、この一花の発言は凄い衝撃的でした。このコマを見るだけで漫画を読んでいるこちらも思わず口元がにやけてしまいます。にやけましたよね?

 

⑤ああ

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ああ

 最後の試験の突破口を見つけた時の風太郎の表情が同じですし、四葉風太郎が正面で向かい合って話している構図がそのまま今回の一花と風太郎のポジションへと変わっています。「ああ……〇〇だ!」みたい風太郎のセリフも同じですしね。この描写自体に物語上の伏線はありませんが、前の話をかなり意識して書いたのかなと思いました。

 

 

 以上が今回の言い回しのまとめになります。こういったセリフや描写を探す楽しみが増えていくのもこの漫画を楽しめるポイントになっています。ねぎ先生にはこれからも色んな部分で効果的な使い回しを見せてほしいですね。

 

 今回の話はいい話で終わったのもあって、謎と呼べる部分は特になかったよなあ……と考えていたんですが、まあよくよく考えたらあったので書いていこうかと。

 

①らいは入院説というかお金の使い道は?

 今回の一件で風太郎にお金が必要な理由は分かったように思えます。思えますが!前回の話を見返すと風太郎はこんなことを言ってるんですよね。

となると…一花の分の給料は貰えないままか

 もしもサブプランとして一花を雇う事を事前に考えていた場合、説得が失敗する事が前提なので『給料を貰えない』のは当然の事です。こんな風にわざわざ口に言葉に出して状況整理をする必要も意味合いも全くありません。

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 それでも風太郎がこうして頭の中を整理するという意味合いでこの言葉を発したのなら、そこには一花を雇う以外にお金を稼ぐ理由がある。それが前回述べた『らいは入院説』なんじゃないかと。

 

 ちなみに今回も『らいは入院説』に繋がる根拠も微弱ながら一応ありました。それは以下の二つです。

・パン屋のシフトにものすごく入っている

・バーベキューやお祭り、一花の見送りで風太郎の姿が見えない

 一花を雇うために頑張って稼いでいるんだよ!!と言われたらそれでおしまいですが、一応『らいは入院説』に対しても通用するのでありえないわけではないと思います。

 

 らいはが仮に入院していて、風太郎が仮にバーベキューやお祭りに一緒に来なかった場合、風太郎はバイトに入っているか、もしくはらいはのお見舞いに病院にいっている可能性もあります。勇也が毎日つきっきりでいられるような感じでもなさそうですしね。

 

 そもそもらいはの入院じゃなかったんだとしたら風太郎がプールで遅刻したのは一体何だったんだ?』って話なんですよね。ただしこれは四葉風太郎が一緒に日焼けしたのは一体何だったんだ?』という話と全く同じ可能性(特に意味はなかったという可能性)もあるのでおあいこなわけですが(自分は四葉の日焼けは全く気にしてませんでしたけど)。

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 ただねー、前回と違って風太郎の様子が変でもないし、とにかく急いでいるという様子も見られなかったので自分の中でも『らいは入院説』が薄くなってる感は否めないというのも本音ではありますね。

 

 それに夏休み中は宿題を課しているだけで家庭教師にはお休みにしてあるわけなので、少なくとも8月の家庭教師としての報酬は0円になるはずです。「一花の分の給料が見込めない」となるのは9月以降の話になるから、別件でお金が必要になるとしても、そもそも急いでもどうにもならない案件なんですよね。はあ困った。

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8月の報酬は0円!

 となるとその別件が何かって話になるんですが、一つに『大学の受験のため』という名目でお金を稼ぐのでは?と予想している声もそれなりには見かけました。ただ、風太郎の学力程度なら奨学金を借りる事は十分に可能ですし、場所を選べば特待生として学費が免除される大学に行ける事も十分にあり得ます。

 

 それから将来結婚式を花嫁とあげることが確定しているのですが、それは風太郎が23歳になったばかりの4月後半~5月中盤であることが32話『結びの伝説2000日目』というサブタイトルから推測できます。

 

 でも結婚式の予約ってお急ぎ婚みたいな事例を除けば、大体3か月前~1年前からするのが一般的じゃないですか。それを踏まえて考えてみると、風太郎が大学4年生の時に結婚式の予約をすることになるんですよね。

 

 無理があるよなあ。結婚式の日の上杉家の様子を見る限り、裕福な暮らしとはまだほど遠い状態になっているのは明らかなのに、あんなに立派な結婚式を挙げたんですよ?宝くじですごい金額を当てたか、マルオが財産をぶん投げでもしない限りほぼ実現できないと思われます。

 

 勇也が実は子供達のために隠し財産を蓄えていた、なんていうのも実はありそうな気もしますが、もしそんなんだったらもう少し生活の質を良くするためにお金を出してくれてもいいよなあ……。

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五年後の家計もヤバ太郎

 という事で大学受験のためとも考えにくいかなと思っています。果たしてお金の使い道がなんだったのか、それは次回以降の話でもヒントがいくつか出てくるのかもしれませんね。今は薄い薄い『らいは入院説』を一番の有力候補にしておきましょう。

 

②カメラで撮った自主映画の使い道は?

 ある意味お金の使い道よりも考察のしようがありません(笑)

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おい 寝るんじゃねー!

 そもそも「自主映画を撮る」というのは一花に勉強をさせるための手段でしかないし、その場にいた織田社長も風太郎が本気で映画を撮っているわけではないと思っているでしょう。なのに、風太郎は律儀にカメラを回しています。

 

 とりあえず一花が二人きりの状況を利用して風太郎と事に及んでいるところをカメラに映させ、その映像データを妹達に送り付けて勝利宣言なんてしようものなら姉妹の絆はパーになってしまうし読者からの一花の株も大暴落なので、まあこの線は考えないでいいでしょう。

 

  今のところ『そういう契約だからカメラを回している』くらいしか理由が思いつきませんね。手元を映しているわけではないので一花の勉強の復習に利用できるようなものでもなさそうですし。

 

 ただし一花が花嫁になる場合はこの時の映像をダイジェストにして結婚式の時に流すこともできるので、そういう意味では一花が花嫁になる確率は上がったのかなとも考えられますが、果たして。

 

 

 

 と、ここで一つ考えが頭に浮かぶ。

 

 記事を書いている最中に閃いたんですが、『他の五つ子とも何かの思い出を作るためにカメラを回す』という事もありえるのかもしれませんね。今回のプランでは生徒役は一花だけでしたけど、上杉監督が脚本を一気に変えて他の姉妹の姿もカメラに収める展開もどこかで出てくるのではないかと。

 

 誕生日プレゼントに修学旅行のアルバムを手渡した風太郎の事ですし、今度は映像で思い出を残そうと考えるのも不思議ではないと思います。

 

 それを閃いたのも、ねぎ先生の次回予告ツイートがあったからなんですよね。

 ここで目を引くのが『1年目でスルーされたイベント』という文言です。高校の二学期で開催されるイベントと言えば、王道ですが体育祭と文化祭がパッと思い浮かぶと思われます。そう、五つ子との思い出を作りたいという風太郎にとってはまさしくうってつけのイベントですよね。

 

 単純に一花のためだけに使っているのか、他の姉妹にも使うのかは今後の展開次第。次の更新を待ちましょう。

 

③『分枝の時』編ってもう終わるの?

 前回の記事で、

さて、一花の重たい決断から始まった今シリーズ。その終着点はきっと全員が自分自身の過去と決別し、未来を考え夢を探し、あるいは夢と向き合って、納得のできる答えを見つけ出すことです。

 というのを書いている通り、僕の中では7つのさよならに並ぶくらいの長編ものだと思っていました。五つ子全員の夢に深く関わってくるだろうなって感じで。

 

 だけど今回の終わり方って単行本単位でみるとかなりいい感じの終わり方になってるじゃないですか。それに来週から次のイベントが始まるってねぎ先生も言ってるし、どうなんでしょうかね。一花しか問題解決できていないから続くだろうな、というくらいに考えておきましょうか。

 

まとめ

 例の事件から長く続いてた一花の問題に、今度こそ完全解決を見た今回。以前三玖に対して「もう三玖を中心としたトラブルは起こらないでしょう」と述べたように、今回で一花が中心のトラブルも起こらないと見ていいと思います。

 

 あとは今回四葉に言ったことを風太郎と二乃にも言って夢を探させること、そして一花が自分の姿で風太郎に告白する事。一花の大きな見せ場はここらへんにあるのかな。風太郎が京都の子の真実に辿り着くために一花が何か情報を与えたりする展開は果たしてあるのかどうかも気になる所でしょう。

 

 

 『五人はいつも一緒じゃないとだめなのかな……?』という過去の四葉の問いから始まった11巻、その最後は『いつか一緒にいられなくなる時が来るけど、今の皆なら旅立ちを応援してくれる』という五月(?)のモノローグと一花の笑顔で締められました。12巻から始まる新しいイベント、その展開に超期待しつつ、今回はこの辺で終わろうと思います。

 

 ご拝読ありがとうございました。

 

*本記事で掲載している画像は©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」より引用しています。