東王の日記

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五等分の花嫁の感想考察日記!

五等分の花嫁:92話『秘密の痕』感想 キーワードは『手を握る』!五月の恋心やいかに。

 ついにやってきましたプール回!

 

 いつも毎回1時間ほど読み返して何かしらの考察要素を色々見つけてはブログの記事のネタにしてるのですが、困った事に今回のお話では「可愛い」以外の感想が出てきませんでした。全然困ってないけど。

 

 なので今回はその可愛い事を中心に色々と書いていこうか!……と思ったけど一晩寝て起きたら色々考える要素がたくさんできてしまったので他の事もいつも通り書いていきます。

体に絆を刻み込む事

 今回の92話の副題が『秘密の痕』という事もあり、物語の冒頭でタトゥーや入墨等の文字通り体に痕を残す話が出ました。「二乃大丈夫?」「若気の至りでついやっちゃいそう」などと何故か二乃が焦点に当てられましたが、二乃は二乃で思いっきり突っ込んでおきながらも「相手との絆を刻み込むのもロマンチック」といって否定していないあたり、五つ子は他の姉妹の事わかってんなあと思わずにはいられませんでしたね。

 

 ところで「痛そうだし」ということであれば痛みのないタトゥーシールとかいかがでしょう?なにやらオシャレ女子の間でも流行ってるそうじゃないですか、ああいった類のものって!四葉「オシャレだからやりそう」って言ってる事ですし、もしかしたら今後タトゥーシールを体に貼りつける二乃の姿とかもどこかで見られるのかもしれませんね!間違っても「風」なんてタトゥーシールを張ろうものなら大爆笑モノですが!そもそもそんなシールがあるのかもわからないけど

 

 そんな4姉妹の会話を聞いてた五月が「そんなことしたら不良です!」とピシャリと言い放ったのですが、この後まさか日焼け止めクリームによって自分が風太郎の体に痕を残してしまう事になるとは全く思ってもいなかったようです。しかもよりによって右手に。

 

 ウォータースライダーに乗る前に風太郎に「手、握れば平気か?」と言いますが、「こんなのへっちゃらです!」と強がりを言ってはいたものの、いざ乗った時に思わず風太郎の手を握ってしまったんでしょうね。帰り道で自分の右手を見て「あっ!!!!」っと驚いた時の五月の表情がまーーーニヤニヤしてしまいましたわ。

 

平穏を守り抜く事

 五月は最近の姉妹の動向がおかしいのを全て風太郎のせいだと考えています。そこで母の代わりとなって皆を導こうという意思のもと、風太郎を皆に会わせるのを極力避けようとあれこれ策を弄します。(私が姉妹の秩序を守って見せます!)と誓ったものの天国のお母さんもこれには思わず苦笑いしそうなのが想像できますね(笑)

 

 というかそれよりも、一花と四葉風太郎に会った際の反応が考えられる限り「いつも通り」だったことに関して特におかしいところを感じられなかったことの方が、ちょっとねえ……。天国のお母さんが見たら五月の鈍さに絶対無表情で大爆笑してますよこれ。

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さすがに「本当に何もない」とは考えられないが……

 まあ姉妹の中でも心の機微を感じ取るのが得意な一花と四葉ですからね。自分の心情を隠すのも長けてるんですよ、きっと。

 

平穏をぶち壊す事

 さて、一花と四葉とは対照的に、二乃と三玖は積極的に風太郎に猛烈アタックをしていきました。いいですね!このラブコメしてる感じがたまりません!

 

 何がいいかって、二乃の「よく見せてむしろよく見て」という、風太郎ワールドに行くかと思えばいきなり180度方向転換して二乃ワールドに風太郎をご招待したところとか、三玖がわざわざ水着の肩紐を外して自分の魅力を風太郎に最大限アピールしてるところとかがまーーすごい。この二人は本気だ!

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Oh beautiful...

 それと今回の三玖のウォータースライダーでの表情はとてもよかった!今回はまごうことなき五月回ではありますが、個人的なベストショットはどこかと言われたらこのコマを推していきたいです。

 

 夏という季節がもたらす開放感、そして修学旅行での告白を経て変化した内向的だった自分からの解放感。この二つが絶妙に混ざり合い、三玖の瞳に映る景色はいつもよりも輝いて見えていることでしょう。上述した一花や四葉と違い、もう何も隠すことなく素の自分をさらけ出せるようになった三玖の成長した姿をこれからも見守っていきたいですね!

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開放、そして解放

「手を握る事」から見る五月の恋心

 今回の話でもあった『手を握る事』ですが、過去にも似たような場面がいくつもありました。ということは、もしかしたら『手を握る事』が五月の心理状態を解き明かすキーワードになるのでは?

 

 そんなことをぼんやりと考えましたので、これまでの『手を握る事』に関連した場面を一つ一つ見ていき、五月の恋心に結びつけて考えていきたいと思います。もちろんこじ付けの要素も多々ありますのでその点はご了承ください。

中間試験後

 一番最初にあったのは21話『おまじない』。風太郎が三玖のコロッケを食べ過ぎてダウンしている場面です。寝込んだ風太郎に対して五月が「私にできることはありますか?」四葉に聞いたら「手でも握ってあげたらどうかな……?」と提案しました。

 

「小さいころ寝込んだ時にお母さんがしてくれてたでしょ?」という四葉の言葉を受け、そしてだんだん具合の悪くなる(フリをする)風太郎の姿を見て手を握ろうとします。しかし、そのお母さんパワーをもってしてもなお風太郎の手を握ることはできませんでした。

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やっぱ無理ぃ……

 なぜ五月は握ることができなかったのか?それは『異性の手を握ることに対して恥ずかしさがあったから』だと推測できます。

 

 それにはまず『五月が風太郎を異性だと認識するきっかけ』が必要になるのですが、これより前の話を見ていきましょう。

 

 この頃の、特に中間試験が始まる前までの五月は不器用で素直になれない性格のため、何度となく風太郎と衝突していました。時には一時の感情で「絶対に教わりません」「絶対教えねー」と言ってしまうほどに。

 

 しかし18話『嘘つき嘘たろう』で二人がついたがきっかけで仲直りをし、お互い素直に勉強を教えてもらい、素直に勉強を教えていくことができました。今までずっと一人で苦しんでいた五月に対して風太郎が「一人で頑張ったな」と、その努力を認めた所で『五月が風太郎を異性として少しずつ意識し始めた』可能性が出てきたんじゃないでしょうか。

 

 以上が『五月が風太郎を異性だと認識するきっかけ』になります。

 

 しかし、そもそも五月は生前の零奈から『男の人はもっと見極めて選ばないといけません』という言葉を聞いています。また林間学校前に一花を除いた四姉妹と風太郎とで買い物をした時も、学生の間の交際について「一線を引いてしかるべきです!」と言っています。とことん恋愛に対しては慎重な姿勢をとっているのは明白です。

 

 なのでそれも併せて考えると『異性の手を握る=好意があるという証拠』という認識が五月の中であったんじゃないでしょうか。だから風太郎への好意をまだ認められず「やっぱ無理ぃ……」と恥ずかしくなって風太郎の手を握る事ができなかったのかなと思います。

 

 余談ですが、この話の次の回で前田が出てきて「恋人同士なら手を繋いで帰れるだろ」と言うんですけど……もしかしたら五月と風太郎の件を意図して描写したのかもしれませんね。

 

林間学校前、最中

 それから手を握る事に関する事例は林間学校直前にもありました。23話『6人の林間学校』にて、五月が風太郎の家にやってきて風太郎を連れていこうとする場面です。最初は風太郎の手を取って連れていこうとしますが(多分ね)、一瞬の躊躇いの後に風太郎のカバンを掴んでいます。やはりこの時もまだ風太郎との男女の仲を気にするあまり、風太郎の手を握る(掴む)事に関して抵抗があるのがわかります。

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一瞬手を掴もうとするけど……

 そして林間学校がついに始まるのですが、林間学校の最終日にて五月の意識が大きく変わる瞬間がありました。風太郎の家庭教師としての覚悟を、そして風太郎が実の父親(?)と違う事を確かめるため』五月は一花の姿に変装したけど、風太郎が見破ったんですね。

 

 見破ることに関してどのような気持ちで一花の姿に変装したのかは分かりませんが、おそらく「どうせ上杉君には見破れないでしょう」というよりは「できることなら上杉君に見破ってほしい」という願いを無意識に持って変装をしたんじゃないかと思われます。

 

 そして五月は零奈の「愛があれば見分けられる」という言葉を覚えていることから、風太郎が変装を見破った時に風太郎には自分達に対する愛がある」と認識した可能性が十分にあり、同時に「自分を見つけてくれた風太郎にハッキリ好意があるのを自覚した」というのが自分なりの見解です。

 

 そんなこんながあって31話『結びの伝説 3日目③』。五月が「彼を独りにさせてはいけない」と思い、体調を崩して寝込んでしまった風太郎の部屋に忍び込みます。そして姉妹全員が風太郎の部屋にいることがわかった五月は「教えてください、あなたのことを」と言って風太郎の手をついに握る事ができました。

 

 今まで男女の仲を気にして恥ずかしくなって手を握れなかった五月がこうして風太郎の手を握るようになれたのは、風太郎が五つ子達にとって信頼できる人間だとわかったからだけではなく、林間学校前からわずかに芽生えていた風太郎への恋心をハッキリと自覚して認めたからなのではないか?と考えます。

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『手を握る=相手を好いてる証』
修学旅行中

 続いてのシーンですが、一気に82話『シスターズウォー 五回戦』まで飛びます。『手を握る』とは若干違うのですが、清水寺で五月が風太郎とツーショットを撮る際に風太郎と腕を組んでいるんですよね。しかも五月の方からツーショット写真を撮るのを提案し、五月の方から腕を絡ませています。

 

 はい、ここで質問!わざわざ腕を組む必要ってありますか?

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うわ~……

  答えは。直後の心理描写で「ここまですれば上杉君も六年前の事を思い出してくれるはず!」とありますが、「ここまで」の中に「腕を組む事」というのは絶対に入ってないと思うんですよ。なぜなら六年前の写真での四葉風太郎は腕を組んでないから

 

 それなのに敢えて腕を組むという事は、まあ、そういう事なんだろうと思います。風太郎に六年前の事を思い出してほしいんだけれど、自分の気持ちもさりげなく風太郎に伝えようとしちゃったんですよきっと。

 

 まあこの回の考察はオマケなので次に行きます。 

そして今回

 ついにやってきました、今回のお話。これは今までの話と大きく違う部分がありまして、まず風太郎の方から「手、握れば平気か?」と聞いてきたんですね。これには思わず五月もドキンとしてしまいます。

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初めて風太郎から差し伸べられた「手」

 今まで自分からやってきた事を、まさか風太郎の方から言ってくるとは思いもよらなかったのでしょう。それに五月の中には前述した『異性の手を握る=好意があるという証拠』という意識があるため、五月からしたら風太郎も自分に好意を抱いてる?」と捉えてもおかしくないレベルです(当の風太郎にその意識は全くないと思いますが、五月がそう思っていることが重要)。

 

 で、照れ隠しなのか恋心を封印してるのかはまた考えておきますが、とにかく素直に応じられない五月は「へっちゃらです!」と言って断ります。しかし風太郎からの告白(五月が勝手にそう受け取っているだけですが、念のため。)を受けたこともあって、なかなか心臓の鼓動は鳴りやみません。風太郎の顔が近づいてくるにつれ、胸のドキドキが風太郎に聞こえてしまわないだろうかと焦る五月の表情がなんとまあ可愛くて仕方ありませんね!

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わかってるのは胸のドキドキ

 そしてプールの帰り道。上述した通り、風太郎の日焼けの痕を見て無意識に風太郎の右手を握ってしまった事に気付いてしまいます。大事なのでもう一度言いますけど、風太郎から差し伸べられていた手を五月は思わず握ってしまっていたんですよ。

 

 今まで上述してきた論を基にめちゃくちゃ砕いて言えば、風太郎の「手、握れば平気か?」という『告白』に対して五月は「へっちゃらです」と言って断ったが、無意識とに「はい」と答えてしまったようなものです。

 

 だから五月は思いっきり赤面したし、「火種を増やすのはごめんです!!」と全力で否定しにきたんです。

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無意識に握った右手

 

 以上、『手を握る事』から見る五月の恋心についてでした。五月は間違いなく風太郎に恋している。これが僕の今のところの五月の恋心に対する考察となります。

 

 

 

 ちょっと待てよコラ

 

 中野さんが上杉に好意を抱いてるってんなら、どうして中野さんと中野さんみたいに上杉に猛アピールしないんだよコラ

 

 っていうかそもそも中野さんが平穏を願ってるとか恋心を封印してるってなんだよコラ

 

 第一「どっちも地獄!」「やっぱり二人ともどうかしてます!」とかいう心理描写がある以上、中野さんは恋愛感情を持ってないか無自覚に決まってんだろコラ

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 ううん……前回の記事で四葉のためなのかなと思ったんですけど、よくよく考えたら四葉風太郎を好きであることを五月は既に知っているのに、姉妹の平穏のために風太郎を遠ざけようとする行為はどう考えても噛み合っていないんですよね。まかり間違っても五月が風太郎を独占したいがために姉妹を遠ざける意思は全く持っていないんですけどねえ……。

 

 ごめんなさい、何らかの事情で恋心を隠しているということだけにしておいてください。

 

 ただ一つ言いたい事があるとしたら『五月が無自覚に恋心を抱いてる』というのは自分の中では考えにくいと思ってます。林間学校直前の買い物時や変装前の一花との会話を見る限り、五月が男女の仲・交際について最も慎重な姿勢を見せており、それだけ慎重な性格ならば自分が風太郎にいつの間にか好意を抱いていたとしても真っ先に気付けるのではないか?と言うのが一応の理由です。

 

 

 まあ、ここまで大々的に言ってるけど全く違うかもしれませんけどね。これは今後のお話次第って所です。

 

 

不在のらいはと風太郎の遅刻について

  実は気になっていること。前回の終わりで風太郎がプールに行こうと誘った時には、らいはも近くにいました(そもそもらいはの電話を使っていましたからね)。それなのに今回のプールにらいはの姿はありませんでした。

 

 それと今回の冒頭で一花が「フータロー君遅れてくるらしいし先に入ってよっか」と言っているのですが、風太郎が遅刻するのも何だか珍しい。というかイメージにないなあと。

 

 以上の事から、「もしかしたら林間学校の時と同じようにらいはが体調を崩してしまったのかな?」とつい思ってしまいました。

 

 風太郎と会った時に五つ子の誰もがらいはの事を一言も口に出していなかったので元々らいはは行く予定ではなかったのかもしれませんが、それにしても風太郎の遅刻というのは少々気にかかる所ではありました。

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風太郎が遅れてくるなんて珍しい

 もしかしたら時間ギリギリまで恋愛ガイドを読んでいたのかもしれませんが、それも次回以降のお楽しみにしておきましょう。もしかしたら遅刻の理由が一生描写されない可能性もありますが(笑)

 

 

 

 

 さて二週連続に渡って日常回が展開されてきたわけですが、次はどのような話になるのでしょう?五月視点の話が続いたため、そろそろ零奈の命日あたりまで話が飛ぶのかな?「また重い話が来てしまうのでは?」と若干不安になるのもありますが、期待して楽しみにしておきましょう。

 

 ということで今回はこの辺で終わろうと思います。

 

 ご拝読ありがとうございました。

 

*本記事で掲載している画像は©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」より引用しています。