東王の日記

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五等分の花嫁の感想考察日記!

五等分の花嫁:106話感想 勇気はやがて迷いを吹き飛ばす力となる

 106話を読み終わりました。一花回と二乃回の流れがあのような事になっていたもんだからと大多数の読者さんも予想をしていたでしょうが、いやあ、三玖がついにキスをしましたね!読んだ直後は思わず嬉しくて高笑いしてしまいました。

 

 それにしても、フータロー君がたった二日間の間に3人の女性とキスするなんて正直言ってすごい。「キスしすぎだろ」という感想が出てもしょうがないくらいに連続している感じは否めないんですけど、『誰か特定の一人にキスをする』というタブーな状態からは逸脱してないので全然いいと思っています。

 

 というよりもむしろ高校生という青春輝く時代が遥か昔に過ぎ去ってしまった自分からすれば「キス?いいぞ、もっとやれ!!」みたいな単細胞的な考えがすぐに頭の中を埋め尽くしてしまうくらいなので、まあつまりは現状に大満足しています。好きな人にキスをして何が悪いのかと。相手が嫌がっていなかったのならなおさらキスしないままで終わる理由もないでしょう。

 

 「いやいや漫画的にそれはどうなの?ご都合主義的すぎない?」と言われたら、そうですね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

知るかー!(ノ# ゚Д ゚)ノ====┻━━┻

 

 

 

 

 

 

 さて、今後の感想考察に置いて四葉と五月が果たして風太郎にキスをするのかどうかを考えていく時がいずれ訪れてくると思うのですが、根本は先ほど書いた事に関連して「全員風太郎が好きなら風太郎が選ぶ前にキスしとけ」という考えを持っています。

 

 色々考察して「五月はやっぱりキスしないと思います」って自信満々に言った後で五月がキスした場合だろうが当然のように喜びますよ。ええ、それはもちろん。

 

 例えば短い期間で二人以上の異性に『こちらから』キスする事になったらその時に「それは……ちょっと、どうなんだろうね……」と林間学校の四葉ばりに考えこんでしまいますけど、そうでないなら今の所はバッチこい!といった感じです。

 

 

 

 

 はい、前置きはここまでにしておいて感想をこれから書こうと思うのですが、現在日曜日の20時です。何一つかけてない状態です、これはまずい。

 

 というのも理由は単純。『二乃が三玖に風太郎にキスをしたのを話したかどうか?』の答えによって三日目の三玖の心情の捉え方が大きく変わってしまうからです。

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ここで話した内容について

 今回はここの解釈が非常に難しく、自分の中でどちらの説で行こうか軸が定まらないものでしたので、感想記事を書くのを半ば放棄して他の方々のブログ記事を普通に読んでいました。

 

 ただし問題の部分において「キスの話はしていない」という意見の方が圧倒的に多く、その内容にも非常に納得できるものが多かったので、今回はイレギュラー的ですが自分が方向を定めきれなかった理由、つまりは『二乃がキスの話をしたんじゃないか説』の根拠について色々述べていこうかなと思います。

 

 というのも、初めてこの話を読んだ時に自分は「ああ、二乃がキスの話をしたんだな」と思った事もありましたので。なので今回はそれについて様々な点から根拠を求めつつ、時には『キスの話をしていない場合』の感想を所々挟みながら書いていきたいと思います それではどうぞ。

二乃が「キスをした」と話した根拠

①二乃が話す前に顔を赤らめているから

 これは一目瞭然ですね。花嫁でないなら風太郎とキスをしたのも今回が初めてだろうし、暴走機関車と言えど恥ずかしくなってしまうのは当然の心理と言えます。

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恥ずかしそうにしている二乃

 後になって考えてみれば、これは『キスをした事を話すから』という面もありますが、『キスの話をしない場合になぜ顔を赤らめるのか?』という疑問の方が強いのかもしれません。エプロンの事を問われて『風太郎と一緒にバイクに乗った事やキスの事を思い出して恥ずかしくなったんだけど、実際には話さなかった』というパターンもあるにはあるんですけどね。


②後で皆に報告する理由は?

 『なぜ他の姉妹全員に報告をするか?』という部分についてもこれまた単純明快。初日に風太郎が五つ子全員に告白したからです。こうなってしまった時点で他姉妹全員が二乃にとってのライバルとなるので、一部の姉妹だけにしか報告をしない理由はないかなと。先に三玖に話したのはパンケーキの件があったからでしょうか。

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全員に告白している

 次に『何故キスした事について報告そのものをする必要があるのか?』について。ここで二乃の性格を思い出して頂きたいんですけど、二乃って恋愛に関して嫉妬する事はあったけど基本的に『正々堂々』『真正面から』なタイプじゃないですか。修学旅行の班決めや三玖への激励の時にその性格が色濃く現れていたと思います。

 

 なので、ここでキスをしたと話すのは「私はフー君にキスしたからアンタも頑張りなさい」って言ってるようなもの……なんじゃないのかなと。そもそも学園祭二日目で二乃は『自分からガンガン攻めていく事が大事で、風太郎の告白を待っているだけでは自分の気持ちがスッキリしない』という事が分かったので、同じように色々ため込んでるであろう三玖に助言(というよりも『ある種の煽り』)するのは二乃の考えとしては十分あり得る事だと思います。

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同じ土俵に立たせたい二乃

③三日目、三玖が我慢の限界を越えたから。

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鬱憤を吐き出す三玖

 上記の理由で二乃から暗に我慢する必要がないことを教えられた三玖は、三日目の朝に男女間での争いを終わらせるべくたこ焼きチーム・パンケーキチームの各代表を叱りつけました。そしてそれぞれを説得した後、風太郎に竹林の事を聞き、キスをし、さらに追撃で何かをする……という、もはや抑えどころの効かなさが物凄いことになっていましたよね。

 

 二乃がキスの件を話したから三玖が(半ば怒りもあるでしょうが)吹っ切れた。そんな風に見られてもおかしくないくらい、三日目の三玖の態度の変化は劇的なものでした。

 

 

 逆にキスの話をしていない場合、三玖は「お父さんが言ってたわ。あんたのパンケーキ、お母さんの味にそっくりだって」という言葉のみを聞く事になります。

 

 料理は下手だけど自分の夢にしたいと言い、学園祭直前でも母親のように美味しいパンケーキを作れるようになりたいと思っていた三玖はこの言葉を聞く事で「自分を最後まで信じ、努力をすればどんな不可能でも可能になる」という事を強く実感できたことでしょう。だからこそ、初日のボヤ騒ぎで再び閉ざされてしまった『和解への道』もこじ開けることができました。

 

 こちらの解釈はとにかく三玖の向上心というか底力というか、そういったものの凄まじさが伺えるのもあるので構図が実に鮮やかでした。

 

 

 

 ちなみにめっちゃ余談なんですけど、自分は人がずっと我慢してため込んでいた感情を爆発させるシーンが思ったよりも好きらしいんですよ。分かる人にしか分からない話なので恐縮なんですが、アニメ『シュタインズゲート・ゼロ』の16話がまさにそれでして、メインキャラクターの4人が心の内に抱えたものを吐き出すシーンがあるんですよね。

 

 その時の声優さんの演技が物凄い迫力があって非常に見応えのある回になっていましたので、今回の話がアニメ化された際には是非とも声優の伊藤未来さんに、我慢を爆発させた三玖の演技で視聴者に魅せてくれるよう超絶期待しております。

 

④キスしている時間が一花や二乃より長い

 二乃がキスの話をした場合の決定打。二乃が先んじて風太郎にキスをしてしまったので、もっと深く印象に残るキスをしようと三玖が考えたんじゃないか説。風太郎の心に中野三玖の愛情を刻み付けようと考えた結果、一花や二乃の時よりも長い時間キスをしたのではないでしょうか。

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風太郎が軽い息切れを起こすくらいには。

 以上、二乃がキスの話をしたと考えられる根拠を説明しました。

 

 こうやって書き出してみると一応それなりに筋が通っているように見えますが、その場合「お父さんが言ってたわ。あんたのパンケーキ、お母さんの味にそっくりだって」という回想と、その際の

自分を信じる限り、どこまでも進んでいける

 という心理描写が当てはまらなくなってしまう(二乃からキスの話を聞いた場合は吹っ切れたというのが三玖の感情の根本になり、自分を信じる系統の話と妙に嚙み合わなくなってしまう)ので、やっぱりこの説は違うのかなと思いました。

 

 何はともあれ、もう止まらなくなった三玖の快進撃を見られたのはとてもよかったです。『三玖の場合①』で勇気を出せば不可能を可能に変えられるとわかり、『三玖の場合②』でそれを実際に成し遂げられたという一連の展開はまさに「素晴らしい」の一言に尽きますね!

 

 

 以上が主な感想&考察でした。以下、気になる事を数点書いていきます。

気になる事

①男の子!女の子!

 これは考察というよりは文字通り「気になった事」になりますかね。

 最近では順々レギュラーの子の片方が「椿」ちゃんである事がわかったし、その椿ちゃんも二乃回でファインプレーを起こしているのでウハウハしてたんですが、何故に今回三玖はこの二人の名前を呼ばなかったんだろうか……。日頃から全然コミュニケーションをとっていない相手であっても半年以上同じクラスなんだから「〇〇さん!〇〇君!」ってなりますよね、普通?

 

 最後の試験の一花編で登場したモブ男子二人にすら名前で呼ばれているのに、なぜでしょうね。

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この二人みたいに名前を付けてあげましょう?(笑)

 この部分はハッキリ言って『些細な事なのに気にしすぎ』というのは自分でも分かっているんですけどね。名前を呼ぼうが呼ぶまいが物語上の出来事には何一つ影響を与えない事ですし。

 

 ただそもそも五つ子自体がレアだとか風太郎があまりにも天才過ぎる等のような飛びぬけた設定などに関しては『いっそ漫画的に割り切れるもの』なんですけど、半年以上過ごした同じクラスの子の名前程度であれば普通にわかっているハズなのに、それを呼ばないのは少し「ん?」ってなりました。

 

②五月の心情

 前回、三玖のパンケーキの味見役を申し出た五月。正直な所、これが今回の軽い伏線になっていることは全く予想していませんでした。『寝不足関係で倒れるフラグ』という他の方々の考察を見てなるほどなーって思ってたくらいですね。とりあえず「太るぞ」とか言ってすみませんでした。以後気を付けます(猛省)。

 

 三玖が頑張って作り上げたパンケーキがお母さんの味にそっくりで、お母さんが大好きな五月はその味を思い出して涙を流してしまったのでしょうが……。

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忘れられない母親の味

 右のコマは最初はネタ的なものだと思って見ていたのですが、よく考えるとこれがなかなかどうして、感情を揺さぶられるコマではありませんか。

 

 三玖はいくつものパンケーキを作りましたが『いわゆる完成品だけにお母さんの味があった』というわけではないでしょう。いくつもの未完成品の中にもお母さんの味を思わせるパンケーキが多数あったことだと思います。

 

 そして忘れてはいけないのは、自ら食レポブロガーをやっているだけあって五月の味覚はこの上なく的確です。本来ならおそらくはお店特有の隠し味が何なのか?などを看破して色々評価をするんでしょうが、今回は三玖のパンケーキに込められた『お母さんの味』を知覚してしまったんでしょうね。

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その味覚は確かなもの。

 五月は勉強の軽い休憩がてら、三玖のパンケーキの味見役を申し出た時はそこまで大ごとには思わなかったことでしょう。何か自分がアドバイスできれば三玖の成長にも繋がるし、そうすれば自分ももっと美味しいものがたくさん食べられる。そのくらいの気持ちだったと思います。

 

 でも、その試作品を一つ口に出した時にふと『奇妙な違和感』を覚えたのでしょう。そもそも最初の方に作ったパンケーキは完成形から程遠かった事もあって、(これは?うーん?)と疑問に思うのが精一杯でした。

 

 しかし完成形に近づいていくパンケーキを次々と食べていく内に、その違和感の正体をうっすらと理解してしまいました。(あれ?もしかして……?)と、三玖の作るパンケーキに『お母さんの味』を僅かに感じ取り、まさかと疑問に思ってしまったんです。

 

 未完成品ゆえに『お母さんの味』っぽいものを長く味わう事が出来ない五月。口の中に広がっていくその感触が消えてしまう前に、もう一つ三玖のパンケーキを食べていく。それを繰り返すこと十数回。

 

 そして最後。三玖の渾身の一作は、もはや『お母さんの味』そのものでした。数年前に零奈が作ってくれたものと何一つ変わらない、懐かしくて忘れられなくて大好きだった味。

 

 三玖のパンケーキによってあの頃を思い出し、今はもう亡くなってしまった零奈に思いを馳せた結果、五月は涙を流してしまったんだと。

 

 

 完全に妄想ですが、実はこんな場面だったんじゃないのかと思わず想像してしまいました。

 

 ちなみに余談なのですが、二乃がパンケーキを五月に振る舞った場合は一体どんな反応が返ってくるのでしょうか?やはり『一人ができるなら皆ができる』という五つ子理論もあるので同様の反応を示したのでしょうか?多分今後そういう場面がやってくる事は無いのでしょうが、少し気になりますね。

 

風太郎に起こった変化

 三玖が勇気を出して男女の和解に向けて奮闘した結果、1組が一つになる希望を見出しただけでなく、関係修復を諦めていた風太郎の気持ちを変えることもできました。

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修復はできる

 『一花の場合①』で風太郎が一花に「誰も選ばない」と言った理由として『姉妹仲が悪化してしまうのを恐れたため』と考えましたが、今回のこの風太郎のセリフを見て信憑性が高まったかなと思います。

 

 自分が五つ子の誰かを選んだ時、きっと五つ子の関係は悪くなる。今まではそれに怯えて選択する事を諦めていたけど、今回の三玖のように諦めなければ、勇気を出して接していけばその関係も修復できるはずだと。風太郎は最終日にようやく思ったのではないでしょうか。

 

 マルオから「娘たちとの関係を真剣に考えてくれることを願おう」と言われ、一花に「誰も選ばないなんて言わないで」と言われてもまだ自分の行動に迷いが生じ、自信が持てなかった風太郎。ですが目の前で『関係が修復していく様』を見ることでようやくその覚悟に火が灯ったのだと思いました。

 

④まだ全然我慢していた事とは

 間違いなく今回における最大の難関ですね。これがドメ〇テ〇ッ〇な〇女であれば間違いなく事に及んでしまうようなシーンなのですが(流石景先生、ごめんなさい!)、これは五等分の花嫁ですからね。そういうシーンではないんだろう事は何となく察することができるんですけど、じゃあ一体何よ?っていう話です。

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何をしたんだ……!?

⑤次の話は四葉?五月?

 ここまで来たらストレートに四葉が来るのでは?と思っています。深い理由はありませんが。

 

 そして起こりそうな出来事としては誰もが予想していると思いますが、『演劇のキャスト変更』の件ですよね。学園祭二日目、竹林と別れた後で風太郎は一人になると思われますが、そこで四葉の演劇を見物するのではないでしょうか?

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初日の公演は大成功

 そもそも風太郎は四葉は演技ができない』という認識でいるでしょうし、それなのに四葉「公演は大成功だったよ」というものだから大いに興味を持ったのではないでしょうか?

 

 そしてここからまたもや妄想タイムなんですけど、『そろそろ風太郎も京都の子の正体が分かってもいいのではないか?』と思うんですよね。

 

 そもそも風太郎は四葉に対して何かしらの思い過ごしを持っていることが『7つのさよなら』でわかっていますので、理屈ではなく感覚で四葉を見抜く可能性も十分あり得ます。

 

 なので、例えばですよ?例えば演劇を見に行った風太郎が四葉「また会えてよかった」みたいなセリフを聞いて、「もしかして?」と思う事態があるんじゃないでしょうか?

 

 そこでまた一悶着あるのかもしれませんが、とりあえず時間がないのでそういう想像や予想はまた次の感想記事に回そうかと思います。

 

⑥ロマンは!?

  絶☆望

 修学旅行の時からずっと持ち続けたロマンですが、ついにその希望が打ち砕かれた時が来たようです。

 

 ロマンなんてなかったんや!

 

まとめ

 今回で好意を風太郎に表明している3人のターンが終わりました。次回以降はどう転んでいくかわからない四葉&五月のターンになります。

 

 果たして何が起こるのか?この二人は特に注意して心情を追っていかないと状況が読みにくいため戦々恐々とする部分もあるのですが、そういう不安も楽しみに変えて次回の更新を待ちたいと思います。

 

 めっちゃまとめが雑ですが、今回はこの辺で終わろうかと思います。

 

 ご拝読ありがとうございました。

*本記事で掲載している画像は©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」より引用しています。