東王の日記

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五等分の花嫁の感想考察日記!

五等分の花嫁:86話『エキシビションマッチ』感想 五つ子達の終戦、そして……

 『シスターズウォー 一回戦』の時から見られた姉妹間でのギスギスも、戦争が終われば姉妹並んで体を寄せ合って仲良くひと眠り。 天下分け目の大決戦の地・京都での、姉妹間の果て無き恋の戦争についに終わりの鐘が鳴り響きました。

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五つ子の安息

 シスターズウォー、いわゆる修学旅行編も今回で終わりです。最後の話に相応しく、今回の話で一花の「全部嘘だよ」四葉と五月のアレコレなど、今後の展開がとてもとっても気になってしまうシーンがいくつもありましたが、僕の中で一番印象に残ったのはやはりこのシーンでした。

 

 この姉妹が仲良く眠っている絵を見た時に「ああ、良かったなあ……」と安直ながらに思わされてしまいましたよ。こうした『五つ子の絆がより一層強くなったと感じさせる見開き絵』というのは『7つのさよなら』以降ありませんでしたからね。新年の振袖の絵も、3年1組に全員集合している絵も、これから始まる物語の『序章』みたいな感じの絵でしたからかなり久しぶりです。僕みたいなハッピーエンド厨にはたまりませんね。

 

 

 

修学旅行編を終えて

 

 さて今回のシスターズウォー、実に色々な問題がありました。その最たるものとして、継続中だった一花の偽三玖問題三玖の告白に対する自信喪失問題そして何と言っても姉妹間の雰囲気悪化問題が挙げられます。(四葉の自己犠牲の問題五月の零奈への変装問題も問題にはなっているのですが、まだ露呈しただけで解決には至っていないのでここでは保留としておきますね)

 

 そのどれもが解決することがとても困難で、一朝一夕にどうにかなるものとは思えず「もしかしたら今の歪な姉妹関係のまま修学旅行も終わってしまうのでは?」と心配したりもしました。しかしそれは単なる思い過ごしでしたね。締めるところでしっかり締めてくれたねぎ先生に対して感嘆符を付けることくらいしかできません。

 

 さて、修学旅行編の主役だった一花・二乃・三玖に対してそれぞれ思ったことをここでぶちまけてしまいましょうか。

 

一花へ

 

 全ての始まりである『変化球勝負』から嘘つきを演じ続けて三か月(作中では一か月くらい)ですか。ずっと狡猾な一面ばかりを見せてきた一花だけど、その嘘に塗れた姿や言葉の中に確かに存在していた風太郎への嘘じゃない想い』はしっかりとこっちにも伝わりました。姉妹との不仲もこれで解消され、今度こそ自分の本当にしたいことを目指せる素敵な女優になってくれることでしょう。

 

 さて、「全部嘘だよ」の後で一花は果たしてどんな行動をとるのでしょうか。僕個人としては、一花が高校を卒業する際に風太郎に「あなたが先生でよかった。あなたの生徒でよかった」と万感の思いで感謝の言葉を告げるシーンを妄想しているのもあるから、できれば学校を辞めないでいてほしいな……と思っています。

 

 だけど今の一花は「きっとこれが私たちの最後の旅行だから」と言った時のような失意と後悔に塗れた状態を抜け出すことができました。今の彼女には前を見据えてまっすぐ進み続けられる意志を、そしてやがて高校卒業と同時に間違いなく訪れるであろう『今の五つ子からの巣立ち』を今の内から実行できる能力を有しています。

 

 だから仮に一花が風太郎や姉妹の前から一旦姿を消すようなことを選択したとしても、僕達は一花のその覚悟を受け入れていかなければなりません。本当はそうなってほしくないのですが、もしもそういうことになったのなら、共に一花の新しい物語の始まりを祝福してあげましょう。

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祝福しよう。ここから始まる一花の物語を。

 まあ『一花が女優を目指すようになった理由』とか『一花の風太郎への本当の告白』などの見せ場もおそらくやってくるでしょうから、ここで花嫁ポジション争奪戦からリタイア、などということはおそらくないんじゃないかなー。 

 

三玖へ

 

 成長した!!まずはこれが言いたいですね。引っ込み思案で自分に自信がなくて目の前がすぐ真っ暗になってしまう後ろ向きで臆病な性格の子だったけど、他姉妹と風太郎の後押しでここまで勇気を持った子になってくれた事が純粋に嬉しい!

 

 見てくださいよ、「自意識過剰くん」って言った時のこの三玖の表情。そして風太郎に見守られる印象が強かった今までとは違い、精神的な余裕もできて風太郎に上からマウントを取っていけるようになった三玖のこの姿!ここに「成長」の二文字が垣間見られたような気がしました。

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ば、馬鹿にしやがって!

 そして先に風太郎に告白している二乃が現在保留状態なのも知っているし、何より「フータローも思ってるほど鈍くないから」という理由で告白そのものを保留……ていうよりも、もう言う気は一切ないでしょうね、きっと。そもそも三玖は「好きになってもらえる自分になるんだ」と過去に言ってた事もあるので、風太郎の方から好きだと言わせるつもりなんでしょう。

 

 それにしても、風太郎に知ってほしい』と勇気を出す二乃風太郎が知っている』と信じている三玖の恋愛的な対比構造もまた素晴らしいですね。知り尽くしてほしい恋知り尽くされたい恋、と言った感じですか。そんな恋愛の形もまたアリですよ、アリ。「私のことも全部知ってほしい」と言ってたのはノーカンな

 

 それから三玖はまだ一花や五月と違って夢が明らかになっていません。これから風太郎が一緒に探してくれるのか、実は自分の中でもう決まりつつあるのかは今の所わかりませんが、三玖らしい夢を見つけて邁進してほしいなと思いたいですね。

 

 個人的な予想としてはパン屋さになることですかね。作ることが好きな点、風太郎の母親もパンを焼いてた点がまさにそうですし、84回の感想でも言ったけど『今のバイト先の店長さんが風太郎のお母さんからパンの焼き方を伝授されていたとしたら……』と思うとロマンありまくりじゃないですか。

 

 と、三玖の夢に関してはそんな感じの予測をしておきましょうかね。

 

最後に二乃へ

 

 

 今回の修学旅行、聡明な風太五つ子の絆を大切にする二乃図らずも中心になって一花と三玖の問題に当たっていきました。二乃に至っては修学旅行前の段階では「決着をつけてやるわ」なんて言っていたのに、結果的に風太郎への愛情よりも姉妹の絆を優先する行動を選択し続けていましたからね

 

 そんな二乃がいてくれたから、こんなしんどい状況の中でも姉妹の絆をより深くすることができたし、いい雰囲気で終戦を迎えられたんだと思います。見開き絵の中央が二乃である意味も、きっとそうです。単に『シスターズウォー 一回戦』で中央に座っていたからじゃありません。スポットライトは一花や三玖など他の姉妹を照らしていたけど、見えない部分で姉妹のために一番行動を起こしていた影の功労者は二乃だった。そう自分は思っています。

 

 だからそんな二乃には他の姉妹以上に称賛と感謝と労いの言葉が送られてほしいと思ってしまいますね。ほら、「頑張ったね、ありがとう。今日はおやすみ」と、どこかからあの時の一花の言葉が聞こえてきませんか?聞こえませんかそうですか。

 

 もうちょっと『本当に二乃は頑張ってたんだ!』ってことをせめてこのブログ記事を見てる皆にも伝えたいからもう一回くらい貼っちゃうか。それと多分きっと投稿前の自分がアイキャッチ画像にしてくれると信じてます。

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頑張ったね ありがとう 今日はお休み

 

 それから修学旅行の感想を見ててちょっと思ったのがありまして……「二乃なんて決着付けるって言ってたのに結局風太郎に対して何もしてないから意味ないじゃん」っていう感想はもはや『結果しか見ず過程を見ようとしないマルオ』と同じですからね。 俺達読者が二乃の頑張りを見なくてどうすんだよ!!って言いたい。結果はもちろん大事なのはすごいわかるよ、だけど過程も見ていこうぜ?

 

 四葉推しの僕だけど、それでも今回の修学旅行のMVPは二乃だよ。

 

 

 各人への感想はこんなところでしょうかね。次は簡単な感想をいくつか述べておきますか。

 

盗撮犯について

 

 はい江端さん説クソ外しーー!

 ちくしょうめ、前田説当てた人おめでとう!と言っておくぜ……!すっかり『二乃がターゲットだろうな』『前田は彼女と夜の密会をしてるだろ!』などと思って江端さん妄信してしまったぜ。そんな盗撮紛いのようなことをする紳士じゃないと思うべきでしたね。曲者の紳士ではあるけどさ!

 

誕生日プレゼント、零奈への感謝、そして……

 

 ここ、完全に考えるの忘れてました。それはさておき、お金がない風太郎からの、決してお金で買う事の出来ない「アルバム」というプレゼント。最初の内は姉妹間でのギスギスだとかトラブルとかもあったけど、最後には五人全員で喜びも辛さも全て分かち合うことができた。そんな五等分されたあらゆる感情が『確かにそこに存在していた』ということを思い出させてくれる、大切なアルバムになってくれることでしょう。

 

 そして既にわかっていたことだけど、もう風太郎も単なる五つ子の家庭教師をしているだけの男じゃないっていうのを改めて意識させられましたね。五つ子を最初は『風太郎の足かせ』程度にしか見てなかった武田と、もしかしたらまだ一花に対してわだかまりをもってるんじゃないか?とちょびっと心配してた前田も積極的に協力してくれたようで、風太郎は本当に良い友達を持ったものです。前回と今回で『ねぎ先生としては風太郎以外の男を五つ子と深く絡ませるようなことはしないんだろうなあ』と思わせるような場面が見受けられたけど、ぜひとも武田や前田との絡みも見てみたいです先生。

 

 っていうかさ、

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唐突に自然な会話をすんなやw

なに普通に会ってんねんお前ら!

 

 というツッコミを全力で入れさせていただきました。あまりに自然すぎる流れで最初は思わず笑っちゃいましたよ。これなんなんですかね?風太郎の方から呼び出せる人物ではないから『零奈の方から風太郎を呼び出した』までは推測できるんですけど、じゃあその目的って何だったんでしょうね。風太郎側の目的は果たせたけど、その前に零奈とどんな会話をしていたのかがとても気になります。

 

 

 話が少しそれましたね。最初に思いっきりツッコミを入れたものの、でもここって考えてみれば実は零奈が会う事の方が風太郎的には良かったんだなって。全てが始まった地である京都で風太郎が初めて出会った名前の分からない子・零奈。この二人の出会いがきっかけで『今の上杉風太郎』という人間が生み出されたことは変えようのない事実でした。

 

 旅行前に零奈に「楽しい修学旅行にケチつけるな」とは言ったけど、それは『五つ子ゲームに付き合う義理はない』という意思から出ただけのことで、風太郎にとって零奈と出会ったあの日のことは「楽しくないはずがない」「今となってはいい思い出だ」と言えるくらい楽しくて大切なものだったんです。

 

 だから今回の修学旅行も五つ子にとって「将来的には良い思い出になる」と信じつつ、過去のあの日からずっと持ち続けていた『本人にしか伝える事のできない感謝の感情』も込めて零奈にプレゼントを渡したんだろうなって。

 

 風太郎の目線からしたらとても納得ができる展開だった、と今はそう思えます。だからさあ……。 

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予感はしてたさ。

 そんな『自分を全て押し殺したような目』をしないでくれ……!


 色々な人達が予想していた通り、四葉が「京都の子」でした。

 

 『これでいいわけないじゃないか!』と、『風太郎が本当に感謝を届けたかった相手は実は五月ではないんだぞ!』と、言いたい。最後のこの四葉の表情を見た時、胸が締め付けられる思いで一杯でした。そんなにも、そんなにも四葉の過去から来る戒めは強いものなのか……。

 

 そして今まで『推測』でしか話せなかったものが一気に『確定』になったのもあって、考察ガチ勢の方達は必死に漫画を読み返していることでしょう。

 

 うん、正直に言おうか。考察は任せました。(いや、実際に考察自体はするんだけど、今回の記事内においては考察する気はゼロだと言いたいだけです)

 

 ただし一つだけ言っておきたいことがあるんですけど、四葉が京都の子だとしても腑に落ちない点がある』っていうのが読み返して考え直してるうちに色々出てくると思います。でも、それでも『京都の子が四葉だと確定』した以上そこには『何らかの理由』があるはずです。もしかしたら今まで前提としていた条件がどこかで間違っているかもしれません。

 

 今回の話で京都の子が判明した以上、この「五等分の花嫁」という作品で『明かされていない大きな謎』というのはただ一点。風太郎の花嫁は五つ子のうちの一体誰なのか?』だけです。でも、『明かされていない事実』があとどれだけあるのかがわかりません。もしかしたらそんなのないのかもしれない。

 

 だから多分、今後はそういう所(主に前提部分とか)に意識を向けつつ読んでいった方がいいのかな……なーんてことを思いました。それを極論化させたのがこの前打ち出した「五月長女論」なわけですね(五月長女説よりゴロがいいから長女論って言うわ) 

次のお話は

 それと、展開予想だけはガンガンしていくんですがね。とりあえず修学旅行という大きな行事も終わったし、ひとまず次のイベントと言えば『中間試験』『期末試験』でしょう。既に風太郎から「卒業までいける力を身につけています」と評されているとは言え、勉強から始まった漫画です。この部分をおろそかにするわけにもいかないんじゃないかな?

 

 それに今回は『修学旅行の直後だから最後の試験と違って勉強する時間がない』『バイトもあるからなおさら勉強する時間がない』など、状況的に結構危ない感じもあります。もちろん全国模試に向けて一か月間ずっと猛勉強したことも事実なので、『全体的に五つ子の学力がひどい状況というわけでもなさそう』だなとは思ってます。

 

 だからこそ『次の中間試験で五つ子のうち四葉だけが赤点を取ってしまう』っていう感じの出だしで、そこから四葉の過去を掘り下げていく物語が始まるのかもしれない、と予測してみますかね。

 

 そんな所で今回の記事は終わりたいと思います。ついに自分の推しである四葉の物語が始まってくれるんだな……!などと勝手に超期待しています。

 

 それでは皆様、ご拝読ありがとうございました。

 

*本記事で掲載している画像は©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」より引用しています。